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ばっくとぅとっぷ


ボストン2日目 戦艦の入江その1 魚雷艇、駆逐艦ジョセフ・P・ケネディJr 5月7日(木)



 さて、今日は戦艦を見に出かけます。そう、マスコミとか一般人が軍艦を指す言葉として使う戦艦ではなく、モノホンの戦艦、絶滅した恐竜に類するやつ。

 場所は厳密……にする必要もなく、ボストンからはやや離れた小さな港町、フォール・リバー。そこにサウスダコタ級戦艦「マサチューセッツ」を中心とする一大艦艇展示場があると知り、東海岸に行くならば、などて行かないことやある、とばかりに出撃計画を練っていたのでした。

 しかし、別地区とは行ってもサンフランシスコの郊外にすぎず、交通手段のあったホーネットとは違って、ここは本気でボストンから離れているため、車以外の手段を探すのはかなり骨が折れる作業でした。一応、ボストン〜フォール・リバー間はバスがあるのですが、これが朝は遅く帰りは4時台の次が7時台という使いにくい代物。結局、私が使った手段は、

1、行きは極力早くボストンを出て、アムトラックでよりフォール・リバーに近いプロヴィデンスに。そこからはタクシーの使用を決断する。

2、帰りはフォールリバーからプロヴィデンスまでバス、プロヴィデンスからボストンはアムトラック。

 というもの。結論から言うと、これは「とにかく行って、じっくり見て、一応帰ってこれた」ため、一応合格点は取れたかな、程度ではあると思います。逆にいえば、間違っても優とか良とかは取れない強引、かつ無駄な手順を含む手段だったと思っているわけですが…



 アムトラック。この日は短時間移動で観光目的なので使いませんでしたが、全座席電源完備。のちのボストン〜DC、DC〜NY間移動の時はひたすら旅行記を書いてました。



 当日は天候が優れてる、とはお世辞にも言い難い状況でしたが、なんとか見てる間は本降りにはならず。

 プロヴィデンスからのタクシーは50ドルくらい。かなりの値段ですが、ここは必要だと割り切るしかないでしょう。もっとも、一人で行ったから割高なわけで、2〜3人のグループで行ったら一人頭せいぜい20ドル〜25ドル程度になって、まあ許容範囲なんじゃないかなあと。



 30分程度のタクシー行の後、出迎えてくれる砲。8センチ、あるいは12.7センチ?

 

 当地の名前を冠したボルチモア級重巡、フォール・リバーの艦首。長門や酒匂を沈めやがった、あのビキニ環礁の水爆実験、クロスロード作戦で旗艦を務めた艦のようです。14000トンクラスの艦にしてはなんだか小さく感じられますが、多分本当に先っぽの、それも上の一部分だけを切り取ってあるせい。




 LCM(3)。上陸用舟艇ですね。

 

 何故か置いてあったAH-1S コブラ。



 さて、海の方を見やるとそこには日本国内では絶対見られなくなった光景が。はやる気持ちを抑えつつ、まずはチケットを買って、陸上の小屋に展示してある魚雷艇を見に。

 

 魚雷艇、PT617。多分エルコ社製80フィート型というやつだと思います。解説板によると、建造当時の値段は15万ドルで、1985年にレストアした時にかかった費用は70万ドル(いずれも当時、でしょう)だったとか。

 

 魚雷とエンジン。

 

 艦尾から。スロープがあって上側も見られるので、登ってみます。

 

 なんか隠れている側はガラクタ置き場みたいになっていますが、気にしない。

 

 なんか「PTボートの最初の試作機に使ったエンジン」とか書いてあるような気がするのですが、そのガラクタ置き場に放り込まれていたような…

 

 20mm機銃… だと思います。って解説板ちゃんとついてんじゃん… 今気づいた…

 

 12.7mm連装機銃付近。生意気にもレーダー積んでやがります。

 

 壁には魚雷艇部隊の戦歴。ソロモン、ニューギニアあたりの地名がずらずらと。

 

 他に置くところがないから置いてあったのか、機銃弾展示。

 

 震洋かマルレかはちょっとわからないのですが、日本軍の特攻ボート。

 

 なんというか、つくりの雑さに軽く泣けてきます。一応ベニヤ板… といって一般にイメージされるものよりは分厚い板のようですが、それでもなあ…

 

 魚雷艇もう一隻、PT796。45年5月3日にキール据え付け、6月23日進水、7月17日就役。大体2ヵ月半でできるものなんですね。しかし、退役が70年7月7日とは、また長命な…



 

 甲板上の様子。

 

 艦内。ほとんどエンジン、といっても過言ではない。

 

 将校用区画。居住区はほぼ前3分の1〜4分の1に集中している感じ。

 

 魚雷艇展示小屋を出て。実は796の置いてあった場所は、復元された米軍のカマボコ兵舎だったのでした。

 

 上から見てみる。


 

 なんか置いてあったT-28 トロジャンとUH-1 ヒューイ、形式不明ミサイルを眺めつつ、いよいよ係留されている艦艇群へ。

 

 

 まず最初は、DD-850 ジョセフ・P・ケネディ・jr。由来となった人物は名前からもわかるとおり、あのケネディ大統領の兄。海軍に従軍している間に戦死だか事故死(飛行機で墜落)だかしたため、この艦の名前に。しかしケネディ家、ジョンの方もソロモンで駆逐艦に轢かれていたりするんですよね…

 この艦のクラスはギアリング級、ボストンで見たカッシン・ヤングなんかの属するフレッチャー級の拡大改良型です。主砲が連装砲塔になったりしてるのは特徴ですね。この艦は起工が45年4月、進水が7月、竣工が12月ということで大戦には間に合わず。73年に除籍されました。

 

 やはり主砲は連装がよろしい。どうも、戦後の改装で一基は撤去されてるっぽいですが。



 艦内通路。やっぱ狭い…



 DASH用の発着甲板と格納庫…… だと思う……



 カッター、煙突周り。



 Mk.46短魚雷(あるいはMk.44?)。



 発射管。



 適当に撮っただけ…



 アスロックですね。



 マスト。



 前部主砲塔、上から。かつて2番主砲塔があったあたり、かなあ。



 艦橋あたりから後ろを見てるはず。



 艦橋。



 なんか写りこんでるのは無視してください。



 なんか写りこんでるのは無視してください。

 艦橋を出てすぐのところには、こっそりと小便器があったりします。戦闘中どうしても我慢ならなくなった時はここを使うんですね。 …細かい配慮なのかなんなのか…



 艦内へ。士官室の食器。おお、なんか豪華だ(笑)。



 厨房。棚にはびっしりスパイス類が詰め込んであったのですが、これが展示の一環なのかマサチューセッツ艦内のカフェの倉庫代わりなのかは、不明。



 ランドリーとかオフィスとかは、もう簡略紹介でいいですよね。



 …聖書だよなあ、あれ。病室のベッドに置くなよ…

 他にも各部屋開放されていたのですが、まだ他の艦で入れなかったエリアに重点を置いて紹介しましょう。すなわち、機関室など、艦内の最下層エリア。





 なにがどの機械かなんてもちろんさっぱりわからないのですが、こんな感じ。所狭しと機械類が詰め込まれていて、なかなか圧迫感があります。FF系の工場ダンジョンなんかの感じそのまま。動作していなくても雰囲気に圧倒されるんだから、これが動いている状態だとさぞかし凄いだろうなあ…



 兵員室はあまり変わりません。



 動作しなかった水飲み器。当時のものか、最近のものだけど今使ってないだけかは不明。



 兵員室に貼ってあったクジラ類のポスター。当時のものか、最近のものかはやっぱり不明。



 艦内郵便局。



 酒保ですね。



 主砲の真下くらいにいます。



 下士官の居住区かと。



 操舵室か。





 とりあえずこれで一隻。次はあれに見える潜水艦へ行きましょう。

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