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ばっくとぅとっぷ


デイトン3日目 空軍博物館 試作機・実験機・大統領専用機 5月4日(月)



 本館のエンディングを迎える前に、エクストラステージというか裏ダンジョンというか、試作機や実験機のホールと大統領専用機のホールへ。

 これらは本館とは離れており、今も「生きている」基地の中のハンガーです。よって、訪れるには当日、本館のカウンター(大戦機のホールの前あたり)で見学ツアーへの参加を申し込まなければなりません。ツアーは朝10時を第1便として、1時間おきに何回か出ているようです。最終が何時なのかはちょっと分からないのですが、結構人気はあるらしく初日は12時くらいで既に「本日の受け付けは終了しました」の看板が出ていました。そこで、二日目は開館の9時と同時にこのカウンターへ速攻、見事10時の便への登録に成功。なお、写真付きIDの提示を要求されます。パスポートの持参をお忘れなきよう。



 これが重要アイテム、通行証。毛が巻き込まれてちょっと痛い…

 さて、集合時間にカウンター前の映写室のようなところで待っていると、案内のお姉さんが現れて我々を誘導。スクールバス程度の大きさのバスに定員まで乗って(40人くらい?)、基地の中へ。 …なお、先ほど「結構人気」と書きましたが、アメリカの皆さんに人気があるのはもっぱら大統領専用機の間の方です。試作機やらなんやらの間の方に真っ先に突撃していくのは、カメラを構えた日本人くらいのものなんじゃないか、という(苦笑:先行された夕撃旅団・改のアナーキャさんの旅行記にも同旨)。

 なお、1時間に1回のツアーということで、実質的に見て回れる時間はせいぜい30分、多く見て40分はないでしょう。裏ダンジョンなのに時間制限つき。もちろん出てくる敵キャラはレアアイテムを落とすというかそもそもその存在そのものがレアな連中ばっかり。時間がないから逃げるというわけにもいきません。かくしてこれからの30分、私は左手に時計代わりの携帯、右手にカメラを構えて駆け回ることになるのでした。脳内BGMはFF5あたりの時間制限付きダンジョン(笑)。



 そんだけ煽っといて一発目は無人標的機だったりするのですが。OQ-14、戦前〜戦中のものです。



 あらいぐま……もとい、XGAM-63 ラスカル 空対地ミサイル。本館でも見たハウンドドッグに敗れてここに。



 F-100の発展型、F-107A。インテークでっか!



 アメリカ初のジェット戦闘機、P-59B エアラコメット。いつもP-80が「アメリカ発の 実 戦 用 ジェット戦闘機」として誇られ、こちらはなかったことにされていて大変お気の毒です。何でも初物は大切にしなくちゃいけませんよね。 ……性能? ……さぁ……?



 ここで大物、YF-23 ブラックウィドウU!! ラプターと競った飛行機です。よもやこんなのまでいるとは…



 こちらは実験機、いわゆるXナンバーですね。X-40A。無人スペースプレーン、X-37の大気圏内試験用機。2008年、現時点で去年ここにやってきたようです。



 XC-142A。見てのとおりの四発輸送機ですが…



 これもまた、垂直離着陸という狂気に取りつかれてしまった人たちの作品、翼が動くティルトウィング機。



 ただのホームビルト機のようですが、一応米空軍の研究所なんかがパルスデトネーションエンジンの実験に使ったものらしいです。SCALED COMPOSITES LONG-EZ “BOREALIS”: PULSED DETONATION ENGINE



 これがそのエンジン。正直そんなこと言われても私には何が何やらなので、北大の研究室あたりの参考になりそうな所を。





 悲劇的エピソードが優美さをより一層際立たせるXB-70 ヴァルキリー、2機作られて2号機が事故で失われ、これが1号機。時間もないのに思わず見とれてしまいます。 ……がしかし、でかい。屋内で全体像を撮る(しかもこのごちゃごちゃしたスペースで)とか、無理。



 Tacit Blue ステルス実験機。



 デ・ハビランド DH.89 ドミニー。これは実験機とかじゃないはず。



 XF-84H。名前でわかるとおり、本館でも見たF-84の派生。ターボプロップエンジンを装備して航続距離と高速性能の両立を狙っています。 …なお、このプロペラが回転する際に物凄い騒音がでて、サンダースクリーチ(雷+金切り声)というあだ名をつけられたとかなんとか。どれくらい物凄い騒音かって? ……地上の整備員が吐き気と頭痛を催すくらい……




 壁には誘導爆弾がずらっと。VB-10VB-9VB-6。この中ではVB-9の形状が面白いです。怪鳥・ロックの名前がついたのもむべなるかな。ちなみにこいつらは全部戦時中に開発してたみたいです。 …いや、わが方も開発してましたけどね、誘導爆弾… エロなんだよなあ…



 MC-1A エアーコンプレッサー。タイヤとか脚に空気入れるためのもの。



 MJ-1 リフトトラックと、それに載せられたAN/AVQ 23 PAVE SPIKE。レーザー誘導爆弾用の照射ポッドですね。



 F-84Fの試作機、YRF-84F フィコン



 X-5。可変翼の実験機。



 こちらはX-4 バンタム。無尾翼機です。 …ということで、製作はもちろん、ノースロップです。



 XF-91 サンダーセプター。ジェットエンジン+ロケットエンジンの混合動力というステキな機体。こんな写真しかないのは、この一帯が特に飛行機密集地帯で適切な位置取りが不可能であったことに起因します。あしからず。確かこれ以上下がったら他の機の翼端に頭ぶつけるとこだったんですよね…



 YQM-94A コンパス コープ。例によって無人偵察機。



 ハリアー… じゃなくてその試作機、ケストレル



 X-13 ヴァーティジェット。垂直離着陸を狙った機体なのは見たらわかりますよね。

 ……極北はフランス・ル・ブルージェで見たアレ(当該旅行記参照)だとは思うのですが、ほんと垂直離着陸は人の精神・理性に対して危険だ……



 X-3 スティレット。むしろギムレットとかそんな感じの印象を受ける機体。超音速実験機ですが、水平飛行ではマッハ1には達しなかった(ダイブでは達成)とか。



 X-10。飛行機……というか、ミサイルの実験機です。正直、ここ二日間ひたすら無人偵察機とか無人攻撃機とかを見まくってるせいで、私の中で飛行機とミサイルの境界線がかなりあいまいになりつつあります…



 X-15A-2 ロケット機。やっぱり機体のほとんどは燃料とかのタンクのようです。最大速度マッハ6.7(7,274 km/h)、最大到達高度107.970 kmは今でも公式記録。



 X-24A



 そしてX-24B。いやメモし間違いとかじゃなく。リフティングボディの実験機なのですが、形状をリファインしたらご覧の有様に。ゴッグとハイゴッグ並みの変化だなあ…



 X-36。ステルス無尾翼機……ですが、お金がなくて作られたのはこの縮小版のみ。



 機体には関係者一同の落書きがびっしりと。



 F-16 AFTI。新型戦闘機技術統合という、何やらとても凄そうな研究用に改修された機体。



 X-29A。この写真からわかったらすごいですが、前進翼機です。浪漫です。浪漫の構成要素の結構な部分はF-5やらF-16やらF/A-18やらからの寄せ集めですが…

P-80R シューティングスター。P-80をいろいろいじった高速度試験機。1947年6月19日、当時の速度記録、時速623.753mphを達成。



 NT-33。つまりこれも流星一族ですね。操縦系統シミュレーター機なる特殊用途用で、さまざまな機体の操縦系統やコクピットを開発する際のテストに使われたとか。



 XF-92A。世界初のデルタ翼ジェット機。当初はターボジェット+ロケットというXF-91と同じ(アレな)プランだったようですが、残念だか幸いだかなことにデルタ翼の実験機に変更されたので、普通のジェット機になりました。変に尻が伸びたせいで垂直尾翼の位置が不思議な印象を…



 PA48 エンフォーサー。ターボプロップを搭載した、あのP-51マスタング改造(最終的にはほとんど新造になったようですが)のCOIN機です。あ、空軍が採用テストをしたのは1983年から84年にかけて。

 …これでうっかり採用していたら世界最強の空軍の正気を疑うところでしたが、さすがにそれはなく。いやまあ、予算つけたりテストしてあげる時点でかなりアレなのですが。そういうわけでこの名前は軍の正式名称ではなく、会社の方でつけたもの。



 YF-12A。一見SR-71っぽいですけどまた別の飛行機。SR-71の前作、A-12から派生した戦闘機型。結局マクナマラ国防長官の必殺予算カット被害者の会に仲間入りしてしまうわけですが…



 一瞬YF-12Aの一部か? と錯覚してしまったのですが、D-21 UAV。というかA-12やYF-12、SR-71から発進することを考えていたようですね。



 LoFLYTE Waveriderの風洞模型。残念ながら変形はしません。



 BQM-34F ファイアビーU。正直またかよ、という気がしてきています(苦笑)。



 XH-20 リトルヘンリー。世界最初のラムジェットヘリコプター。



 X-25A。パラシュートに代わるパイロットの脱出手段予定だったらしいのですが、そりゃこれなら射出座席を実用化した方がいいよなあ…

 これで試作機の間は終了。そして残り時間はあと10分。よって、大統領専用機の詳しい解説を撮っている暇なんて全くありませんでした。とりあえず、大統領専用機の間にあった非・大統領専用の物たちだけは一応説明も入れて、大統領専用機は解説なしの乱れ撃ちでお茶を濁しておきます。



 J-3C-65-8Fairchild Model 24-C8F



 何故かこっちにあったF-100D スーパーセイバー、サンダーバーズ使用機。



 「ランナーを活用して自作せよ」で有名(うそつけ)な、エンジン始動用トラック。



 Bendix AN/TPS-1B レーダー。



 第一次大戦の時のリバティトラック。

 さて、では「なにがなんだかなんかこっちにもわかんないよアタック」、いきます。






 …なんか最後は無理やりでしたが、とにかくこれで終了。いやもうほんと、この裏ダンジョンは二回行動くらい覚えるレベルになってからじゃないととてもコンプリートできたものじゃありません(なんだよ二回行動って)。次回、いよいよデイトン編完結。多分。

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