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ばっくとぅとっぷ


チャールストン サムター要塞 9月7日(火)


 朝の9時からヨークタウンに突入して現在13時。チャールストンの沖合というか港口(建造当時。今もそうかは知らん)に浮かぶサムター要塞へのフェリーが出る時間なので、乗り場に移動す。



  …というか、ヨークタウン入り口の真横ですけど、乗り場(笑)。

 なお、サムター要塞への船はここパトリオット・ポイントからの他にもチャールストンのダウンタウンからも出ています。というか、普通にチャールストンを観光してる人はそちらから行きますね(笑)。



 水上からヨークタウンを眺めながら、いざ出発。



 いかにも南国、といった風情。相変わらず陽射しは強烈ですが、水上は風があるのがありがたい。



 30分弱程度で見えてきました、サムター要塞。河口に突き出た砂洲の先端部分に築かれた五角形石造りの建築物。要塞、というとどうしても後世のもっとエグいのを連想してしまいますが、要するにお台場みたいなものですね。似たような要塞を海岸線に並べて防衛線を作るあたりも。



 上陸。

 ここサムター要塞はいうまでもなく南部のど真ん中にあるわけですが、南北戦争開戦前夜には周囲の要塞が南軍の指揮下に入る中一つだけ北軍に忠誠を誓っていたようです。で、そこを南軍が襲撃して南北戦争が始まると。どこかで聞いた話、というか関ヶ原前夜の伏見城みたいな感じでしょうか。もっとも、こっちは1名戦死負傷3名だけで交渉により撤退していますが。で、その後は北軍が逆に包囲してボコボコに撃ちまくり、戦争終了時にはもはや瓦礫の山になっていたとか。今の外壁は南北戦争後の再建。




 というわけで、適度に廃墟っていていい味出している区画もあります。



 なんとなく、19世紀にも入って石だの煉瓦造りの防御施設ってどうなんだろう、と思っていましたが、これだけ重厚だと一定の効果はありそうですね。大砲の方もなんとなくのイメージよりはまだショボそうですし。




 その大砲も砲座にセットされているものの他、種々雑多なものがごろごろと。3枚目の奴なんて口径15インチなのにこの長さ(短さ)とか、かわいらしいものです。



 陸地につながる砂洲。この先にも要塞があって、他にも例えば河口の反対側の要塞(右側写真の方向にあった)なんかと要塞間でどつきあいを繰り広げたとか。 …そういう使い方をするためのものでしたっけ? こういう要塞って……



 この中央の陸上軍艦みたい(陸上、といってもさらに遠くから見れば洋上に浮かんで見える程度の砂洲の先っぽですが。でもそこを強調して洋上陸上軍艦とか言い出すとわけがわからんので略)な建造物は、米西戦争の際に増設されたもの。他にも第一次大戦時には11インチ砲が、第二次大戦では90o対空砲が据え付けられるなど、有事の際には一応要塞として(というか、砲台としてといったほうが個人的にはしっくり来るような)機能していたようです。



 そのコンクリ製の砲台(ヒューガー砲台)と一体化している丘の上に登ります。絶え間なく吹き続ける風が心地よい。そしてたなびく現・当時・独立時の星条旗と南部連合の旗とサウスカロライナ州の旗。なにやら思いっきり呉越同舟してる感もありますが、もう歴史の彼方だから大丈夫なんでしょうか。 ……歴史の彼方とは言っても同時期に極東の島国起こった内戦の場合、両陣営の重要プレイヤーであった「會」の旗と一文字三つ星やらくつわ十文字の旗を一緒に並べたらいまだに一言くらいは文句が出そうですが、まあ、そこらへんはかの地域の気風とかの特殊要素によるものですか……



 戦いの解説板が要塞のあちこちに。これは北軍の装甲艦+モニター艦隊による攻撃の図。結果的には失敗に終わったのですが、これだけのモニターの大挙襲来とかある意味壮観すぎてステキです。



 要塞の周りの岸辺はやたらと大きい石やらが転がっているのですが、これは単なる護岸とか堆積物、なのかなあ。



 なんか据え付けられてた跡。



 こっちの砲台は近代的なベトンの塊、という感じがします。なお、今は内部の一部は博物館として利用。



 砲撃ビフォーアフター。なんということでしょう。美しくも重厚な海に浮かぶ3階建ての要塞がただの瓦礫の山に。



 世界で最初に敵艦を撃沈した潜水艦、CSS ハンレー。包囲下のこの街、チャールストンで使われて最近引き揚げられたようです。人力、しかもこのメカニズムで潜行って、すげえ……



 大体1時間くらい現地にいると、帰りの船が出るとの知らせ。再び30分かけてパトリオット・ポイントへ。のんびり船に揺られていると…



 お、イルカだ! すげえ、野生のイルカなんてはじめて見た!! …でも写真だとイルカなんだか鮫なんだかわかりゃしねえ、というかそもそもこれ写ってるといえるのかw

 ……一応、結構何回もジャンプして背中を見せてくれたんですよ……



 そうこうしているうちにヨークタウンがお出迎え。今日はこれにて、飯食ってホテルへ撤収とします。 …といってもチャールストン側と違って飯食うとことかあんのかなーどうも典型的なアメリカの何もない町っぽいぞこっち側、でもまあ私が止まったとこ含めホテルが密集してるから、なにがしかあるだろう… と思って歩いてたら、わりとすぐにスーパーを含めたショッピングセンターがあったので無事解決。ついでに飲み物とか探していきましょう。



 ヴィヴィッドな青薔薇のケーキに、サントリーも真っ青です。



 ダイエット、ドクター… エキストリーム!? アナーキャさんが言っておられたドクペのパチもんってこういうのの事か…

 …探したけど2l入りのものしか見つからず。さすがに今日一泊しかしないのにこのごっついの買うのはちょっと、ということで遺憾ながら手を出さず。 …お、臆病風に吹かれたわけじゃないですよ? ほんと、量的にミスマッチがあったというただそれだけで。



 夕飯はリブロース。去年オハイオで教えられたとおり、指が汚れることなんて気にせず切り分けたらつかんでむしゃむしゃ。ううん、実にアメリカン。



 最後に、今日ヨークタウンの土産物屋で買った本。「第二次大戦米海軍航空隊空母甲板上での事故写真集」という、一体どういう経緯の末にこんなコンセプトでまとめてしまったのか少々理解に苦しむ本。内容も看板に偽りなく、飛行機の前転側転バク転追突飛び込み分身の術(つうか分離の術)のオンパレード。私のような悪趣味な人間からは見ていて相当面白い本なのですが、これ、よく考えなくても普通に洒落にならん状況だらけだよな…?

 では、次は少し北上してウィルミントンの戦艦ノースカロライナへ。

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