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ばっくとぅとっぷ


今日の山中日記 8月27日(土)


 去年に続いて奇跡的に二年連続で当選したので、今年も陸上自衛隊の富士山麓大花火大会こと富士総合火力演習へ。今回は東京在住の高校の先輩と久しぶりに顔を合わせ(ネット社会の恩恵により交信は常にしてる)、三島でレンタカー借りてそこから行動することに。 ……運転を先輩にやらせるあたり我ながら最悪の後輩だと自覚していますが、とはいえ私が知らない道を運転とか限りなく命に関わるリスクの高い暴挙にほかなりませんから、これは仕方のないことなのです(こういう開き直りが最悪である)。



 さて、14時くらいに車を借りてそのまま御殿場に行って待機モードに入るのももったいないということで、少し足を伸ばして山中城へ。関東から見て箱根の前面に位置し東海道を文字通り取り込む形(今も国道1号が城址を貫通していて、辿り着くためのルートももちろん1号)のこの城は、小田原の役の際に最前線となり豊臣勢を迎え撃ちわずか半日で落城。とはいえ守る北条勢4千に対し攻める豊臣勢の数は文字通り桁違いの7万を数えたわけで、これだけの戦力差で強攻策をとられたらもう城の堅固さでなんとかなる次元ではないとしか言い様がないでしょう。寄せ手側も城主クラスの部将・一柳直末が討ち死にしたり大損害被ってますし。



 北条… というか関東系の城であるため石垣はなくほぼ完全に土塁により構成されている城ですが、復元整備の上芝生による保護措置まで施されているため、見学は非常に快適、かつきれい。山の上だけあって(さすがにもう晩夏に入りつつあるとはいえ)気温もいい感じに涼しくて助かりました。



 山城にしてはでかい池が二段重ねに。富士・箱根の天然水というやつでしょうか、水の手には困らなさそうです。





 ほんと、これだけ整備された山城はそうそうないです。



 本丸(二枚目は天守台上より)。城全体からすればかなり手狭、かつまわりの空堀もそこまで技巧的ではない感じ。徐々にか秀吉襲来前に一気にかはわかりませんが、元々はそこまで大きくなかった城を後になって大拡張したから、でしょうか。



 二の丸や西の丸のまわりに比べると整備されていませんが、それでも普通の山城にあれば良好すぎる保存状態に涙が出てくるレベル。 …ってそれは感覚がおかしいだけですか(笑)。



 北の丸。広い。



 北の丸からぐるっと二の丸、西の丸方面へ回っていくと、この城の売りが徐々に姿を現します。北条流築城術の特徴、畝堀。



 そしてもはや最終形態、障子堀! いやあ、話には聞いていたけれどここまで見事なものとは!







 正直、写真やイラストなどで見てると大きさや地質、角度といった間隔がどうも掴みづらく、「見た目的には面白いけど実力的にはどうなんだろうな?」的に思っていた所がありましたが、実物を見て完全に見方が変わりました。無理。こんなえぐい施設の強行突破とか、無理。障子堀の下の方には湧き水が出ていたという話もあるようでもし本当にそうなっていたとしたらそれはもう更に輪をかけて無理。畝と堀底の角度はかなりのものですし、土質的にもロープやはしごなしでよじ登るのは相当苦労しそうです(しかもこれでも2mくらい埋まってしまっているらしい)。これもう一度落ちたら別にとどめ刺さす必要ないよなあ。その分まだ畝上をまごまごしてる連中攻撃したらいいし。



 そりゃ文化庁・静岡県教委・三島市教委も「落ちれば脱出など不可能」認定しますよ、ええ。

 メインエリアの方を一巡した後、道を挟んで反対側の岱崎出丸へ。こちらは豊臣勢の来寇に対処するために急遽築城されたものの、未完成の状態で開戦を迎えてしまった部分のようです。



 …そしてこんな警告が。わざわざこんなもん張ってるということは本当にやった奴がいるんでしょう。確かにいい感じに芝生でおおわれてますし広さも手頃ではあるのでやりたくなる気持ちはわからんでもないですが、おとなしく打ちっぱなしにでも行っときなはれと。



 急増の砦だけあって削平などはやや甘めか。堀の幅も西の丸などに比べるとやや狭いようにも思えますが、その分というか土塁・堀の内側とも斜面はかなり急。



 先端部、すり鉢曲輪。その名の通り中央部が低く、外側に向かって緩やかな角度からだんだん傾斜が強くなって土塁に至っています。なんでこんな形式になってるのかは私には謎。元々の地形の制約なのか工事の便宜なのか、あるいは意図があるとしたらなんでしょう… 侵入しづらくするため? 外からの視界の遮断? それともうっかり突入してきてアリジゴクよろしく出られなくなった敵を上から掃射するホイホイ?(さすがにそれはなかろう。にしては広すぎるし)



 この角度からだと見張り台(あるいは櫓台)があるのもわかります。ちなみに曲輪への入り口はこの見張り台の陰。



 お、三角点。二人して高校時代地理には縁が深かったので少しテンションが上がる。



 城の直下を走る旧街道の案内板。しかし、「ローム層の土は大変滑りやすいので竹が敷かれた」って、他の木材ならいざしらず竹も結構滑る素材のような気が… 外側じゃなくて内側ならそうでもないんでしょうか。どっちにしても結局石畳に置き換えられてるところを見ると滑らなかったにしても整備性の点かなにかに問題があったようには思えますが。

 その後は芦ノ湖スカイライン経由で御殿場へ。途中、箱根の仙石原で補給をいれんとローソンに寄ったのですが、







 これがなんと第3新東京市店。さすがに外装はこの記事の状態よりかなり縮小されていたため入るまで気づきませんでしたが、店内はこの通りヱヴァヱヴァしてました。まったく意図してなかったのでこれはかなりびっくり。前日にテレビで破が放送されていた、というのがまた。 …どうでもいいけど名台詞ックッキーてお前。そんなところに促音てジョジョじゃあるまいし。

 御殿場に入ってファミレスで夕飯の後、スーパー銭湯で1時間半ほどだらだらして駐車場確保(市営駐車場は夜11時の時点ですでに満杯。駅前のもう一つの方になんとか潜り込む)。車内仮眠で翌日に備えましょう。

2011年富士総合火力演習 8月28日(日)


 というわけで日付変わって総火演当日。仮眠をとっていた車からのそのそ這いでて、いざ会場へ。 …去年も思いましたが、年々シャトルバスを待たずにタクシーなりで深夜に現地入りする人が増えてるような…? いやまあ私も人のこといえないところはあるのでそれ以上はいいませんけど。別にコミケと違って催し自体が徹夜の影響で中止になることはありえない(来場時間規制くらいはありうるとしても)ですが、まあ、面倒な話だよなあと。



 この時はまだ見えていた富士山ですが、この後すぐ雲に隠れて以降姿を見せず。直射日光全開の灼熱地獄を回避できたのは幸いでしたが、それでもやっぱり鼻やら肩やら腕やら大変な事にはなってるという(笑)。

















 毎年毎年同じような解説書くのも面倒くさくなってきたので、今年はコメント、写真とも大幅に手抜… あー、省力体制でお送りしますあしからず。というわけで練習風景。伏射する撮影班を撮影したり。



 さあ本番開始。築城から飛来した空自のF-2のフライパスによって開幕… ですが、まともに写真に撮れるはずがないのはお約束。あ、そういえば時期が時期(なにしろこれを書いてる翌日の月曜日に与党の新代表誕生である)だけに来ないかもなーと思ってましたが、北沢防衛大臣しっかり来てましたね。意外といえば意外ですがまあ、この人クラスになるとそんなにジタバタすることもジタバタの対象になることもないのでしょうか。

 …ちなみに開幕前にはこんな画像がオーロラビジョンを流れたようですが、よりによってその瞬間だけカメラの確認で下向いてました。なんと間の悪い…





 特科〜。



 そしてフッジサーン。





 迫撃砲。



 チヌークから展開して、そして去っていく皆さん。一人でならまだしも複数人で団子になって、なのが自分がやるとしたらとてもイヤです(笑)。



 発車直後の軽MAT。正直、他のミサイル類は発射場所の把握からして難しいのでミサイル類では捉えるのが一番簡単なのがこれだったりします。



 ぎりー。



 狙撃ビフォアーアフター。



 ぞろぞろ。





 96式装輪装甲車。





 …から下車して撃ちまくる普通科の皆さん。おー燃えとる燃えとる。



 ぎゃーあくまのへいきだー(棒) …いい加減古いかこのネタも。



 89式装甲戦闘車。





 ヘリ部隊。ニンジャ、コブラ、アパッチ。アパッチの逆V字の煙は機関砲撃ってるから。



 87式自走高射機関砲。このガンタンクっぽさがたまりません。 …つうかうぃきぺには部隊内の非公式愛称が本当にガンタンクだとかあるのですが、その、マジか…?



 74式戦車。なお、今回戦車の発砲炎に関しては完敗全敗でした… なんか微妙に発射と後弾着のアナウンスのタイミングが遅かった気がする、と責任転嫁(苦笑)。





 90式戦車で前段終了。そう、雲量が多すぎて落下傘降下は二種類とも中止になってしまったのでした。大変残念。





 後段開始。おもいっきりボケていてアレですが1台バイクのエンジンがかからなかったっぽい。確か去年も似たようなことがあった気がするのですが、わりとよくあることなんでしょうか。









87式偵察警戒車。





 個人的最萌ウエポンの一つ、、92式地雷原処理車。この役割のわりに派手なアクションと見た目の効果がたまりませんw





 先述の通り最後のこのあたりで発砲炎を捉えきれなかったので戦車は少し投げやり気味(苦笑)。







 状況終了! 何度見てもこのラストあたりのテンションの上がることといったらありません。





 撤収時に車両の上に部隊の幟などを立てて帰っていくのは例年のことですが、今年はこの旗が立てられていたのが印象的でした。あ、最後の90式は92式地雷原処理ローラ装備ですね。



 もちろん普通の旗の部隊も。

 最後に兵器展示を軽く。兵器展示開始までの時間に流される音楽隊の演奏、プリキュアと戦隊シリーズが曲目に入っていてそれ自体は毎年のことなので予想通りだったのですが、プリキュアの曲紹介の時に「一部のいい年をした男性諸君の中にも人気があるようです」などとアナウンスがあった(参考:34秒くらい)ような。 …攻めるなあ、自衛隊…



 ほむほむミサイル(ちゃうて。致命的にちゃうて)。



 実は演習にも参加していた遠隔操縦観測システム。 …が、その小ささ故にカメラで捉える以前にどこにいるかわかりませんでしたw



 東日本大震災でも活躍したらしい渡河ボート。今年はこの他震災の時に使用された装備類も展示されていました。全形だと26人も乗るんですね。



 昆虫っぽいというか悪役メカっぽい面構えがいい感じの施設作業車。



 今年あたり演習にも出てくるかなーと思ったもののやっぱり兵器展示だけの参加だった10式戦車(試作車)。よく考えたら配備開始してるのかどうかよく知りませんし、始まってたとしても演習に参加できるだけの数があるかというと微妙でしょうし当然ではあります。そして昨年同様今年も大人気。さすが最新鋭。

 はい、それでは撤収… …ってここからが地獄なのが総火演のお約束ですよね(苦笑)。というわけで地獄のバス待ちタイム開始。いつものことながら私にとっての夏の最大手は企業でもなくまどか屋でもなく富士急バスであります(笑)。アホみたいに長かったのは確かなものの、それなりの速さで流れがあったのがまだ救いか。 …首尾よくバスに乗り込めても今度はそのバスが大渋滞食らって一向につかなかったりするという追加効果があるのがコミケと違うところですが、まあ、どうせ車内では力尽きて寝てるのでそこは措いておきましょう。というわけでなんとか御殿場にたどり着きレンタカー返却、バスで東京に帰るっぽい先輩と別れて御殿場線→東海道線→新幹線で本拠地へ。来年も来れたらいいなあ。 …ついに青少年券枠で申し込める最終年になってしまうわけだけど…  

ばっくとぅとっぷ

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