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※なお、以下の内容は全てこじつけであり、実際にゲームのキャラ名が軍事ネタに由来しているというわけではありません。詳細説明については駄文置き場トップを参照してください。

 第九回(2004.8.7)
IZUMO2にみる帝國海軍



ネタ要目


タイトル: IZUMO2
発売日:2004.7.30
メーカー:Studio e.go!
総プレイ時間:長め
傾向:和風、RPG
お気に入り:佐久夜、北河麻衣
評価:B+

 Studio e.go!の和風RPG。2001年冬に出た前作の20年後くらいということで、前作登場者やらその子供やらがちらほら登場していますね。舞台もほぼ一緒ですし。
 システム。純然たるRPGといっていいでしょう。勾玉の成長システムなんかは前作とほぼ一緒。属性コンボなんかも変わっていません。ほとんど一本道でヒロイン選択は最後の最後しかないんで、普通にRPGとして楽しんでたり。
 ・・・ただし、終盤に敵の能力が一気に跳ね上がって戦闘が難化するという、(微妙に難易度調整に失敗した)RPGらしさもまた備えているので、中盤あたりからレベル上げを行なう必要があるのでやや時間をとられるなあ、とか。一番辛い時期にはレベル上げ用のダンジョンが用意されてるんで、レベル上げ自体は楽といえば楽ですけど。

 シナリオ。エゴらしいといえばエゴらしい、根っからの悪人のいないまったり系。唐突に異世界に飛ばされて、元の世界に戻るために努力しつつも当地での抗争に巻き込まれるというのは黄金パターンでしょう。一応、日本神話がモチーフになってはいますが考証とか設定とか突っ込みどころが色々あるのであくまでも味付けくらいに考えておくのが平和かと。とりあえず、女の子が弓道するときは胸当てくらいつけたほうがいいと思います。もげますし。しかもこれ、前作でも突っ込まれてたことなんだよなあ・・・
 あとはヤタガラスに足が二本しかなかったり神話時代がモチーフのはずなのに唐突に里見八犬伝ネタが出てきたりとかもポイントでしょう。あかんやん。
 前作と同じようなパターンの繰り返しがやや多かったのはマイナスと判断するかあまりアバンギャルドに変化されなくて一安心と解するか微妙なところ。ただ、ほとんど一本道でヒロイン選択を最後の最後まで持ち越したのはプラスだと解します。恋愛要素というか、ヒロイン選択要素がサブで時間のかかる別要素がメインの場合に何度もやり直しを迫られるのは時間のないユーザーには酷にすぎますから。「ゲームとして面白い」と「でも繰り返すほどの時間がない」との間をうまく取るにはやっぱり後半に選択を集中するとか、同時攻略可能とかあるいはメイン要素のほうをスキップできるとか他のゲームも考えて欲しいなあ、と思うあまり暇でもない今日この頃。

 CGとか。エゴの絵、というか山本和枝絵。以上。安定していると見るか、いつも代わり映えと書き分けがないと見るかは人によるんで私は敢えて何も言いますまい。

 萌えキャラ。佐久夜。前作の主人公とヒロインの一人の娘。パーティー唯一の飛ばされた先の世界の娘。北河麻衣は無口・無表情系。重要っぽい秘密があるにはあるけれどあっさり流されているのは残念といえば残念か。

 総合評価は並の上。エロゲーにおいてRPGって少ないからそれだけでもそれなりの評価になっちゃうわけですけど。大作、というわけではなく程よく纏まっているのでこんなもんでしょうか。





 IZUMO2と帝國海軍


・装甲巡洋艦出雲、客船出雲丸 タイトル、出雲学園  

 タイトルや舞台の学園からして出雲ですね。日本神話がモチーフということで当然といえば当然でしょう。

 装甲巡洋艦出雲。日露戦争時の準主力艦の一隻。英国製で、同時期に建造されていた「浅間」の略同型艦ということになり、期間出力がやや低く、速度が低い代わりに装甲が強化されています。
 「出雲」は日露戦争で他の装甲巡洋艦とともに大活躍した後も、第一次世界大戦でアメリカ方面に進出したり地中海に進出したりと活躍を続け、その後他の装甲巡洋艦たちと同様海防艦に格下げされ練習任務に従事。士官候補生を乗せて遠洋航海などに利用されていましたが、支那事変が勃発すると第3艦隊旗艦として上海にあり、撃ち漏らした中華民国軍の魚雷艇と交戦するなど再び戦火の中に身を投じます。といっても民国海軍は圧倒的に優勢な帝國海軍に壊滅させられており、大規模な戦闘はなかったのですが。

 そんな海防艦「出雲」でしたが、太平洋戦争真っ盛りの1942年には再び一等巡洋艦に復帰しています。
 もっとも、別に本気で戦力が払底して「出雲」みたいな旧式艦も引っ張り出さなくなったとかそういうわけではなく、船団護衛なんかに使う小型の海防艦(「占守」とか「鵜来」とか)が出てきたからそれに伴う処置でしょうけど。そういうわけで類別が変わっても練習任務に従事している点は変わりませんでした。
 いよいよ本土が危なくなった45年春には主砲をおろし、代わりに対空火器を搭載して対空浮砲台に。そして45年7月24日の呉大空襲で米軍機の攻撃を受け同型艦「磐手」や戦艦「伊勢」らとともに大破、着底。

 日露戦争時の装甲巡洋艦たちは「日進」以外、全艦が太平洋戦争末期まで(「吾妻」が44年に解体されていますが)生き残って何がしかの任務についているんですねえ・・・「出雲」ふくめ太平洋戦争で戦没した艦が四隻もいますし、「八雲」に至ってはその後の復員輸送にまで従事してますし。帝國海軍の栄光と悲劇をほとんど見届けた存在だったといってよいでしょう。

 客船出雲丸。後の空母「飛鷹」。海軍が助成する代わりに戦時には空母に改装することになっていた日本郵船の豪華客船。なぜか買収後に特設空母に編入されており、海軍が自分の持ち物を徴用するということになっています。同型艦「隼鷹」とともに、大型で速力も致命的なまでに遅くはなかったために、ミッドウェー海戦後の主力機動部隊の一角として活躍。実験的に装備された煙突一体型艦橋が、むしろ他の正規空母よりもより重厚な艦容を演出しています。個人的には日本空母で一番好きなスタイルだったりもします。

 「飛鷹」は「隼鷹」に比べると不幸なことに被害担当艦と目されることが多いですね。なぜか同級の中で被害担当艦と幸運艦とにはっきり分かれることがしばしばあります(「翔鶴」「瑞鶴」の両極端っぷりは有名)が、本級もその実例のひとつとして上げられるでしょう。「飛鷹」は機関故障で南太平洋海戦に参加できなかったり、ついにはマリアナ沖で沈んでしまったのに比べ「隼鷹」は度重なる損傷に関わらず終戦まで生き残り、復員輸送にも従事していますから。私見ですがそこら辺、人気にも影響して「隼鷹」に比べると「飛鷹」はいまいち影が薄いような気が・・・

・戦艦大和、巡洋艦大和 大斗剛  

 大斗剛(やまとたけし)。主人公の親友にしてライバル。繊細で感受性に富んでおり、主人公たち同様異世界に飛ばされるもヒロインの一人をめぐるあれやこれやで主人公とは対立する陣営に。もっとも、最後には無事バトルの末和解することになるのですが。

 戦艦大和。もはや説明の必要もありますまい。帝國海軍が誇る世界最大最強の戦艦。それでいて思う存分に戦えず、最後にはただ死に場所を得るために絶望的な戦いへと身を投じる姿は日本人の心に訴えかける何かを秘めています。何かを秘めすぎていてか、架空戦記なんかは「大和と零戦を表紙に出しときゃ売れる」なんていわれた時代もありましたし、空を飛ばされたり空母にされたり大地を往かされたり潜水させられたり無茶なスペックに弄られたり果ては宇宙の彼方イスカンダルへはるばる臨まされたりと死後もなお色々引っ張り出されることが最も多い艦でもあります(苦笑)。
 近年ではアイオワ最強説なんかが取りざたされていますが、敢えて最強はやっぱり大和でしょう。長砲身40サンチがなんぼのもんじゃ。最強はバランスの取れた46サンチ。嗚呼、大和よ永久に。

 ・・・どうも大和とかになると感情的になっていけませんやな(苦笑)。さて、大和の名を関する冠には先代がいます。それが巡洋艦大和。巡洋艦といっても1883年建造の鉄骨木覆艦です。同型の初代「葛城」は既に紹介しましたね。初代「葛城」同様、日進日露戦争に参加。その後、同型艦「武蔵」(もちろんこいつも初代)とともに測量艦に。戦闘艦としてより測量任務で実績を残し、日本海沖合にある大和堆、武蔵堆は彼女らの功績を称えて名づけられています。地名辞典を見ると「発見した軍艦大和、武蔵の名を取って命名された」なんて書いてあって、戦時中にあんな大艦を使ってそんな悠長なことをしていたのかとか勘違いしかねませんが、こういうことなわけです。

・駆逐艦蔓 蔓

 蔓。一章のボスにして植物の精霊さん。ということで主人公の初めての人(?)でもあります。二章からは召喚キャラ。使い減りのしない全体攻撃は序盤重宝しました。

 駆逐艦蔓。大正時代に建造された純日本式駆逐艦「樅」型の一隻。ただし、起工前に「葦」(初代)に改名されています。「葦」として竣工後は、1927年に軽巡「那珂」と衝突事故を起こしたりしつつも1940年まで在籍、その後練習線として使用された後1944年に「第二泊浦」と改名。東京港で擱座したまま終戦を迎え、戦後解体。

・特設水雷砲艦飛鳥 白鳥明日香

 白鳥明日香。妹的存在で弓道部。例の「胸当てしようよ」の娘です(笑)。元気で明るい系にして、エンディング的にはお気に入り。

 特設水雷砲艦飛鳥。元中華民国海軍の砲艦「永健」(ユン・チュン)。上海で日本軍機の攻撃を受けて沈んでいたものを38年に修理して支那方面艦隊に編入。日露戦争時の類別である水雷砲艦(しかも特設)なんていうのに分類されるような艦ですが(担当者が何に分類するか物凄く困ったのだろうか)、「磐手」や「出雲」から第3遣支艦隊旗艦や支那方面艦隊旗艦を継承していたりします。排水量でいえば860tと、砲艦としてはまあまあ大きいからでしょうか。
 45年5月にB29の爆撃を受けて着底。