駄文置き場トップに戻る
D.B.Eトップに戻る


※なお、以下の内容は全てこじつけであり、実際にゲームのキャラ名が軍事ネタに由来しているというわけではありません。詳細説明については駄文置き場トップを参照してください。

 第十三回(2004.12.18)
空帝戦騎にみる帝國海軍



ネタ要目


タイトル:空帝戦騎〜黄昏に沈む楔〜
発売日:2004.11.26
メーカー:Eushully
総プレイ時間:12×4×1.5時間以上
傾向:砲撃バトルシミュレーション
お気に入り:キャラ多いんで略
評価:A

 「乏しい国力で毎年最大級のエロRPG系を制作する事が基本となってしまった大艦巨砲主義の美少女ソフトハウス」を自称するエウシュリーの二ヶ年計画第一弾。今度の舞台は今までの「戦女神」「幻燐の姫将軍」シリーズから離れて、空に浮かぶ島々。空賊と呼ばれる海賊っぽい連中が空艇船を駆って大暴れするゲーム。主人公別に4シナリオ、それぞれシリアス、コミカル、悪逆非道とやりこみに分かれています。
 ここのメーカーはエロゲー業界では数少ない本格的かつやりこみ要素満載の大作RPG、SRPG中心のメーカー(だから大艦巨砲主義)で、かついい感じに広げられた大風呂敷(世界観)がファンタジー大好きっ子の私の心をつかんで離さない、いわゆるお気に入りメーカーだったりします。お姫様将軍とかエルフとか何百年生きてる美人魔女とかメイドさんって浪漫ですよね?最後の一つは最近時代を超越してる感もありますけど。
 ゲームはいわゆる双六型。ルーレットを回して進み、バトル用、イベント用のカードを集めて使用。バトルはカードゲームなわけですが、武器に発射速度が設定されていてそれを調整することで合体攻撃が出せたりして、威力よりも速度調整なんかが結構重要かと。システムはぜんぜん違いますが武器の使用速度が重要な要素であるあたり、今までの戦女神シリーズや幻燐シリーズを彷彿とさせます。移動に関してはフィールドのチェックポイントを周回することで回復できたり二周目からはボーナスアイテムがあったりするのが新しいかなあ。あと、空中戦ということでマスにも高度設定があったりしてそこら辺の計算が重要か。
 このゲーム、能力値引継ぎとかあるわエンド二種類ずつ各シナリオにあるわ戦闘スキップあるわで周回プレイ前提に作ってあるようなので、いきなり完全試合達成を目標に開始するとややストレスが溜まるかと思われます。各キャラはじめはエンドB(ノーマル)狙いでとにかくクリアして、レベルが上がってカードがそろってからエンドA(トゥルー)に取り掛かったほうがいいと思います。というか一週目から完全試合をしようと毎回毎回ルーレットの出目が思い通りになるまでセーブロードを繰り返して(このゲーム、戦闘中はセーブにもアイテムが必要なので物凄い無駄遣い)、無駄にストレスを溜めるなんていうのは愚の骨頂。いや私ですけど。二週目では出目選択できますし(マニュアル参照、というか普通にやってたら気づきにくい)。
 欠点…一週目はおっそろしく時間がかかるというのが最大にして最悪の欠点かなあ。いや、私が完全試合は諦めたけれど完封、完投あたりを目指して結構セーブロードを繰り返したからかもしれないけど。一シナリオ一周に12時間くらいかけてしまいました。二週目からは戦闘スキップができるので一気に短縮できますが。あと、このボーナスはシナリオごとに互換性がないので、別シナリオはまた白紙からスタートなのがちょっと疲れるなあ、などとヘタレらしい感想を書いてみたり。12×4×1.5と書いたプレイ時間はつまり各シナリオ一週目×シナリオ個数×二週目以降という意味です。しかし、この計算だと…プレイ時間がドラクエ8超えるんですが…まあ、やりこみゲーであることが一見明白なので問題ないといえばないのですが。

 ストーリー。こんなページを作ってる人間が艦と艦が大砲とかバカスカ撃ち合うというシチュエーションに燃えないはずがなく。ちょっと空とか浮いてますがんなことは気にしない。むしろ高度差のことを「優位」「劣位」と表現して喜んでみたり、「拡散火薬砲」の文字を見ては「三式弾、てぇー!」とか言ってみたり、「ロスタ式n連投錨砲」はもちろんロ式と短縮してみたり「艦なら高射じゃなくて高角だよう」とかたわ言をほざいたり爆雷ハァハァだったりして大喜びです。我ながらアホですな。
 四つの雰囲気の違うシナリオで構成されているわけですが、個人的にはパティ編が一番好きかなあ。マシスト編も双子パワーがステキなので読んでて楽しかったですが。

 CG。信者補正入って文句なし。ここの絵師の方の絵はなんかちょっと神秘的というかファンタジーファンタジーしていてその、もう、大好きです。

 音楽。信者補正(以下略)。主題歌は戦女神2や幻燐の姫将軍2に比べるとインパクトが薄いかなあという気もしましたが。最終面、パティ編戦闘、リンダのテーマあたりが特に燃えます。

 萌えキャラ。サブキャラとか多いんで一人に決めるのめんどくさいなあ。とりあえず双子とパティはいいキャラしてるなあと。特に双子はたぶん最強。主人よりも立場が強いメイド…もとい助手、いや、いいですねえ。自分はそんな助手遠慮したいところですが(笑)。あとはお姫様二人ですかね。お姫様一号、特にこう毎回毎回哀れなことになってご苦労様です(笑)
 萌えキャラとは違いますがいつものメイド天使二人もしっかり出てきたり(笑)
 燃え艦は外見的にはガウェンのギルティニア号かなあ。あのいい意味での古っぽさが好み。能力的にはトマスのパージファイアス号の大火力とかパティのラヴニール号の軽快さのほうがいい感じですが。マシストの艦は…がんばろう。

 総合評価は上。私の一押しメーカーであるという理由ももちろんあり。やりこみ要素満載で長く遊べつつ、二週目以降の配慮なんかもあってよくできたやりこみゲーですね、ということで。次回作ももちろん楽しみであります。





 空帝戦騎と帝國海軍と帝國陸軍秘密兵器

・駆逐艦槙(初代、二代) マキ  

 マキ。マシスト編、双子の助手の姉。武闘派ぶっきらぼう系メイド(じゃなくて助手だけど)で、主人より立場が強いナイス助手。妹のメイと合わせて非常にいいキャラしています。

 初代駆逐艦槙。先に建造された「桃」型第一次大戦のため地中海に出てしまったため、その穴を埋めるべく建造された「楢」型駆逐艦の一隻。「桃」型に比べると搭載砲を減らす代わりに長砲身砲に換装したり、また船幅の拡幅を受けるなど「桃」型に比べ若干の改良がなされています。
 戦歴のほうは第一線で華々しく戦うということはなく(まあ、建造目的からして運命づけられているともいえますが)。ただ、艦齢10年の時点で最後のご奉公のように山東出兵に従事、その後海軍工機学校の教材となって生涯を終えています。

 二代は大戦末期の戦時急造型駆逐艦、「松」型の一隻。「松」型の中では竣工が早いほうで、そのためレイテ沖海戦などにも参加しています。もっともその後、戦艦「榛名」、空母「隼鷹」の護衛中に潜水艦の攻撃を受け損傷、修理後も内地にて待機させられていたため、それ以上の活躍はありませんでしたが。
 終戦後は復員船として使用された後、賠償艦としてイギリスに引き渡され解体処分となりました。


・駆逐艦菖蒲 アヤメ  

 アヤメ。トマス編の鍵を握る黄金の島の巫女さん。彼女の身に不幸が降りかかるか否かがトマスの命運まで握っていたり。

 駆逐艦菖蒲。大正時代の二等駆逐艦、「桔梗」型の一隻。
 って「桔梗」なんて駆逐艦あったっけと思われるでしょうが、それもそのはず「桔梗」は結局「若竹」に改名して竣工していますから、何のことはないこのコーナーにも何度かでてきた「若竹」型駆逐艦のこと。そして「菖蒲」も竣工時には結局「早苗」に改名しています。
 で、「早苗」は…CLANNAD以来何度か出てきてますね。女の子っぽい艦名が多い帝國海軍の中でもひときわ女の子っぽい、このコーナーでの頻出艦の一隻ですし。そういうわけでCLANNADあたり参照のこと。


・駆逐艦天津風(初代、二代) 天津風号  

 天津風号は火山列島の温泉宿の女将、雪江さんの乗艦。女将がなぜか艦を持ってるってのも不思議な世界ですが、送迎用なんでしょうか(笑)。火山列島で雪江さんの依頼を断った場合のみ戦えますが、戦ってメリットがあるのはトマス編でのCG回収くらいなので(パティに至ってはそもそも断れない)、割と目にする機会は少ないなあと。闘技場ではいくらでも会えますが。

 駆逐艦天津風。初代は1917年竣工の「磯風(初代)」型。初めて備砲を12センチに統一(それまでは8センチ砲と混載)、魚雷発射管が連装から三連装になるなどそれまでの艦に比べ攻撃力が飛躍的に強化されています。
 ただし、就役時期が時期だけに格別の活躍をするわけでもなく、1935年に除籍、防水隔壁強度実験に使用後解体されています。

 二代天津風は帝國海軍艦隊型駆逐艦の集大成、「陽炎」型の一隻。水雷戦に関しては間違いなく世界最強の駆逐艦といってもよいでしょう。ただ、残念ながら実際の戦場ではむしろ対空・対潜能力が強く要求され、その方面において劣っていた本型が苦戦したことも事実です。
 「天津風」は、この「陽炎」型の中でも一風変わっていて、丙型駆逐艦「島風」用の試作高温高圧ボイラーのテストベッドになっています。このため「天津風」には特に優秀なものが集められていたとのことです。
 開戦後は水雷戦隊精鋭の代名詞、第二水雷戦隊に所属、ダバオ攻略、ジャワ攻略、スラバヤ沖海戦に参加。ただ、このダバオ攻略の際に市内のガソリンタンクを爆破してしまい、陸軍との協定違反が問題になっています。
 …特に優秀なものが…いえ、なんでもないです。ともあれ、その後はミッドウェー海戦に参加。このとき二水戦は大破炎上する空母「赤城」を目撃。そしてソロモン戦。第二次ソロモン海戦では空母「龍驤」の直衛艦としてその最期を看取り乗員を救助しています。って二度も空母の最期を看取っているというのは、なんだか…ねえ。さらに珊瑚海海戦で「瑞鶴」直衛。ここでは「瑞鶴」自身の幸運の力なのか三隻目になることはありませんでしたが、やっぱりここらへん、日本駆逐艦の対空能力の低さが影を落としている気がします。
 続く第三次ソロモン海戦では念願の水雷戦が生起、「天津風」も駆逐艦「バートン」撃沈、重巡「サンフランシスコ」撃破の戦果をあげます(異説あり)が、自身も操舵不能の大損害を受け、かろうじて脱出。トラックで応急修理後内地になんとか帰還します。修復なった後は輸送任務などをこなしていましたが、1944年1月、輸送船団護衛中に潜水艦「レッドフィン」の雷撃を第一缶室付近に受け、艦橋より前を吹っ飛ばされてしまいます。普通ならこれで沈没してもおかしくないですが、「天津風」は奇跡的に救援が来るまで耐え抜き、サイゴンまで曳航されて応急修理。シンガポールで仮艦首を装着して船団護衛を行いつつ内地への帰還を目指します。しかし、1945年春の戦局は手負いの駆逐艦の内地帰還を許すほど甘くはなく、香港沖で米軍機に捕捉され、結局廈門近辺に擱座、放棄され味方の手によって処分されてしまいました。
 なお、この艦首喪失で艦長以下の要員も戦死した結果、弱冠25歳の大尉が艦長として赴任するという事態も生じています。ガンダムなんかの世界ではよくあることですが、現実にはそうそうないことなわけで、つまりそれだけ日本が追い詰められていた、という話ではありますが…(MURAJIさんにご指摘、加筆。ありがとうございます)


・二式陸上初歩練習機 K9W「紅葉」(陸軍呼称:四式基本練習機 キ86) マップ 黄金の島 紅葉

 黄金の島 紅葉。上記アヤメの住んでいる島。トマス編エンディング分岐の鍵を握る地です。

 「紅葉」は陸海軍がともに導入した練習機。その正体は独逸の傑作練習機、ビュッカー「ユングマン」のライセンス版(ただしエンジンは国産に換装)。欧州各国で使用されたベストセラーだけあって量産性、操作性は良好で、陸海軍計約1,300機(うち約1,000機が陸軍)と結構な数が生産されました。
 が、しかし仲が悪いどころかネジ一本にいたるまで別系統の別世界と悪名高き我が帝國陸海軍のこと、本機のライセンス権も陸海軍が別々に取得するという豪快な無駄遣いが起こっており、ヒトラーに「日本の陸海軍は敵同士か」などと小馬鹿にされています。まあ、確かに独逸に対しては他にも液冷エンジンDB601のライセンスに関して同じポカをやっていたり、独逸ではないですが捕獲したブローニング12,7mm機銃のコピーをまったく別々にやっちゃってたりするわけで「大丈夫かこいつら」とか言われたら「大丈夫じゃあんまりない気がしますごめんなさい」というしかないわけですが…軍の仲の悪さに関しては独逸には言われたくない、というか「ゲーリング、ゲーリング、ゲーリング」と三回唱えてくれてやりたいものです。あんたらは軍相互の勢力バランスがいびつだったから衝突が激しくなかっただけなんじゃないのか、とか。
 それはさておき、海軍版の「紅葉」は陸軍に比べて小数の生産に終わっています。生産したのは局地戦闘機「震電」で有名な九州飛行機(渡辺鉄工所)。というかこのメーカー、他に実戦機は陸上哨戒機「東海」くらいのもので、むしろ練習機「白菊」、九三式中間練習機(いわゆる赤とんぼ:開発は空技廠)の量産あたりで有名な練習機メーカーで、「震電」の方が異色(いや、あの機体すべてにおいて異色ですが)ですね。


 あと、ゲームで普通の攻撃手段として多用される気球爆弾。これに似たような帝國陸軍の秘密兵器といえば、世界初の大陸間弾道弾(弾道じゃないやいという突っ込みはさておき!V2って知ってますかというのもあれ英国向けだから大陸間じゃないやいと強弁!)にして気象を利用した結構高等な奇襲作戦にして和紙とこんにゃくで作られたへっぽこ珍兵器爆弾少な目とかふ号作戦ってまんますぎかつなんか気が抜けるだろと色々(大体否定的に)有名な風船爆弾。ゲーム中でも「命中率、威力は期待できない」とか言われながら敵艦に向けて放たれてますが、実際はむしろ上記のように戦略兵器でした。
 実際、戦果は山火事何件かと死傷者数名といったところで、いくら安価とはいえ労力の割にはあまりに少ない戦果しか挙げていません。しかし、レーダーにも映りにくいので(紙だし)、爆弾の代わりに毒ガスなんかを搭載されたら大変なことになるという懸念からアメリカ側は風船爆弾での被害に関して報道規制を敷き、ラジオの傍受などによる戦果確認ができなくなった(積極的に戦果確認するのは当然無理)日本側は結局この作戦を中止しています。使った機材が機材であり戦果もまあそれに見合ったものであるだけにステキ作戦扱いされますが、心理的な効果はなかなかなものがあったといえるでしょう。そもそも米英戦争あたりからこっちアメリカ本土が攻撃されるという事態がそもそも絶えてなかったわけですし。実は、9.11までにアメリカ本土にかすり傷でもとにかく一撃を与えたのはこのふ号作戦と伊号潜水艦の零式小型水偵による奇襲爆撃(これも戦果は山火事)くらいのものではないでしょうか。