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※なお、以下の内容は全てこじつけであり、実際にゲームのキャラ名が軍事ネタに由来しているというわけではありません。詳細説明については駄文置き場トップを参照してください。

 第五十六回(2008.3.24)
蒼海の皇女たちにみるクリーグスマリーネ



ネタ要目


タイトル:蒼海の皇女たち
発売日:2008.3.14
メーカー:アナスタシア
総プレイ時間:6時間くらい
傾向:Uボート戦ADV
ディスクレスプレイ:可
お気に入り:スティア、ウルリケ
評価:B+

 「ドキッ! 女だらけの潜水艦戦」ゲーという、なんつう狭い範囲を狙ったんだろう的なゲーム。昨今の萌え×ミリタリーの極々一部での盛り上がりも、こんなところにまで波及してきてるんだと思うと感慨深いというか笑うしかないものが。最近では群青みたいなガチ仮想戦記が出てたり、作中の重要な部分に軍事ネタが絡んだり(はるしの…なんかもそう、かな?)したのはありますが、こういう某雑誌(MCあくしずとでもルビ振りねえ)っぽい、ある意味ライトでかつ正面からミリネタというのはやっぱりその某雑誌(MC以下略)なんかの影響かなあと思います。タイトルからして、某雑誌(略)の看板作家で戦車学校の人の同人誌とかっぽいし…

 …と思ってスタッフロール見たら協力のところにやっぱりあの方の名前があって笑いました。やっぱりかー!!

 さておき、シナリオは一本道。出航して、敵船団とかを見つけてはこっそり忍び寄って魚雷撃ってひたすら隠れるか逃げ回る…の繰り返しが基本、楽しみが食事(それも航海が進むにつれて缶詰主体になっていく)か浮上したときのたまの水浴びかトランプかくらいしかないとか、ある意味潜水艦ライフをリアルに再現しているかと(いや乗ったことないんで実際のところなんざわかりませんけど)。 少なくとも、サイコミュっぽいものとニュータイプっぽい少女を搭載していたり超兵器を搭載していたりする系統ではないです(そんな潜水艦某映画のやつだけだ)。

 モチーフになってる国が国だけあって(周辺の全ての国を敵に回して雄々しくも哀しく戦うのはドイツ様の特権です:戦争の発端は少々日本が混じってるようにも思いますが)、主人公達が海で暴れているうちに戦局が加速度的に悪くなっていくのは、私を含めた一部の特殊な趣味をもった人々(末期戦属性持ち)には嬉しいところですね。凱旋のたびに出迎え・式典が簡素になっていく様子とか、そもそも母港(ブンカーあり)が帰るたびにボロボロになっていくとか日常の無電でだんだん味方の悲報が増えていくところとか、たまりません。 ……って、日常描写大局描写ともに「それっぽい」ってつまり、「一般受けはほぼ絶対しない」ということだよなあ。いいのかなあ、そんなんで…

 戦闘パートは…とはいってもSLG風味とか魚雷戦ゲームになるわけではなく、イベントパートとさほど差はない(行動選択ボタンがあってセーブが不可なくらい)時限コマンド選択式。基本行動は敵に接近する(同一ボタンで回避)、浮上/潜航、潜伏、攻撃(魚雷または砲撃)ですが、選択の際のタイミングなどで結果は少しは変わるようです。とはいえ、「その行動を彼が取ったらなら我はこの反応」というパターン自体は決まっているようなものなので、「運ゲー」あるいは「リセットゲー」化している感なきにしもあらず。時間制限ありなのでそれなりに緊迫感があるのは良いところ。ただし、イベントパートからシームレスに戦闘に突入するので、既読スキップがききっぱである故に油断すると軽く慌ててしまいがちな所はマイナス…それは単に横着してる所為ですか(苦笑)。

 プレイ時間。1プレイ3時間弱で分岐が終盤に集中しているため、総プレイ時間は非常に短いです。最近やったゲームでは同人ゲー含めて一番短いような(苦笑:初回プレイから既読スキップが活躍する場が多い−戦闘シーンで−という点はありますけど)。もっとも、終始上述の通りな感じの、悪く言えば「地味」なストーリーなので、もう一航海二航海追加してもするべき話もなさそうといえるので、まあこれくらいのほうがコンパクトでいいんじゃね、ということにしておきましょう。

 お気に入りはスティアとウルリケ。前者は正ヒロインっぽい。後者はお嬢様系ですので。しかし、潜水艦の中でドリルヘアーは邪魔だろうなあ… まあそれはドリルに限らず、ツインテールにせよつややかなロングヘアーにせよどうやって維持してるんだという話ですが。

 総合評価はB+。ただし「その筋の人」限定、それもそこまで濃厚な描写じゃないですよと前置きしたところで、といったところ。それ以外の方々には…プレイ時間がかなり短いのとストーリーが地味なところ、また時間の短さから必然的にキャラ描写も薄い(エウシュリー・アナスタシアだといつものことですがげふんげふん)ところからして…BからB-といったところでしょう。まあ、そもそも萌えミリという超ニッチ向けっぽいので当たり前といえば当たり前ですが。

 しかし、司令部からくる作戦が途中から「味方の輸送路を脅かす敵艦(複数)をなんとかしろ。潜水艦で」だったり、「乾坤一擲の敵本土上陸作戦を発動するんで輸送船団を援護せよ。潜水艦で」だったりするのは、果たして潜水艦の正しい使い方なのか軽く悩んでしまいます。いやまあ、盛り上がるラストバトルを作ろうとしたらそうでもするしかない(ひたすら通商破壊してライバル駆逐艦長あたりと死闘を繰り広げるのもアリだと個人的には思いますが、今よりもさらに地味になってしまう)のでしょうけど。あるいは元ネタになってる史実の某国からして妙なことになってるんだから妙なことになっていても仕方がない、とか。

 あと、その乾坤一擲の上陸船団で3個師団敵本土に上陸させてるのですが、何故か主人公達が援護すべき水上艦隊には輸送船が4隻しかいなかったりします。 ……輸送船4隻に3個師団って、最後の切り札的な上陸部隊さえそこまで痩せ細った部隊しか用意できなかったんでしょうか。あるいは、極東の某国も真っ青な超蚕棚…? まさか、当然のように激戦が予想されるのに巡洋艦(これだけは妙に数が多い)に陸兵載せてた…?

 いやまあ、きっと語られてないだけで他の揚陸部隊もいたんでしょうけど。多分、きっと。他にもラストバトルで敵「戦艦」と明言されている相手が、画像使いまわしのおかげでどう見ても軽巡だったり(水偵乗ってるっぽいので駆逐艦ではないでしょう)もしますが、そういう重箱の隅をつつくのは大人気ないので略。もう充分以上に大人気のない事書いてますし。

 …というか、この国最大の妙さはそんな瑣末事よりも、「官給品の下着が全部縞」という点にある気がします。そんなんだから負ける…の…かなあ(苦笑)?

 おまけ:轟沈(昭和19年) (1/3) (2/3) (3/3) (注:ニコニコです。Youtubeにもあるかもしれないけど探すのがめんど…もとい、諸事情により略)以上の解説

「本当の」潜水艦作戦を描いた戦意高揚映画。

 ……こうしてみますと…やっぱ、例えドキッ! 女だらけでも、というかむしろだからこそ……エロゲーの舞台としては不適切極まりないよなあ…なんでこんなの主題にしてゲームつくったんだろう… 
 艦内でコトに及ぶシーンとかあるけど絶対ヤだよなあ。作戦行動中の潜水艦内でなんて。いろんな意味で。





 蒼海の皇女たちにみるクリーグスマリーネ

・潜水艦ウルディアーナ号 VIIB型潜水艦

 主人公たちの乗艦。ゲーム開始当時の新鋭装備を多数装備した新鋭艦…らしいのですが、元はといえば旧式潜水艦を大改装したものらしいので果たしてそれを新鋭艦と呼んでいいものかどうか、ちょっとだけ悩みます。ともあれ、半年間の4回の出撃で重巡1隻を含むと思われる20隻以上(選択とか戦闘結果により上下するかもしれない:今確認のためにカウントしたところ、23隻-うち10隻が駆逐艦、12隻が輸送船・商船、重巡?1隻)沈めていれば、充分に武勲艦ではあるかと。

 VII型潜水艦はドイツ脅威の潜水艦隊の主力。なにしろ次のC型が600隻オーバーとかつくられています(B型自体は少なめの24隻。ただし、これでも極東某国の最多生産潜水艦(巡潜乙型)よりまだ多い)。
 Uボートの中でもZB型がモデルであると判断したのは、公式にあるスペックのうち全長、全幅がぴたり一致、速度と排水量・乗員数が近似値で、その少しの速度低下・排水量増加(とあと砲兵装がちょっと違う点)が大改装の結果であるとするならジャストなのかな、と考えたからです。なお、同クラスにはプリーンがロイヤル・オークを沈めたときの乗艦「U-47」はじめ、多数のエースが乗艦しています。 …が、消耗も激しく20隻が戦没。残る4隻も欧州戦線終結の直前に自沈しています。


 他…僚艦にせよターゲットにせよ艦艇の詳しい情報はほとんど出てないのでなんともいえませんが、たまに飛んでくる敵の4発機は、飛行艇のほうは英国のショート・サンダーランド、陸上機のほうは、これは米国のB-24かな…?

 前者は英国の大型飛行艇。史実でもウルディアーナと同型艦(違う)のU-55がこの機(と駆逐艦)の攻撃によって沈没しているらしいです。戦後もしばらく運用され、ベルリン空輸にも参加しているとか。

 後者はコンソリーデッド社製、愛称リベレーター。機種に銃座があるのでG型以降でしょう。米国陸海軍、英空軍他で使用され、欧州、太平洋両戦線で活躍しやがっています。よって、日本の戦記などにもちらほら出てくるかと。 …三号爆弾が綺麗に入ってる写真とかで(多分レアケースですけど)。

 …飛行艇は一瞬、どっかのうちの国の二のつくあいつ(鹿屋在住)かと思ってしまいました(単に米国機にそれっぽいのがいないから次に出てきたのがそれっぽかった−少なくとも米国の候補機よりは−)が、さすがに突拍子なさすぎですね。


 海、空と来て陸…は本作では具体的なものは出てきませんが(またかよ)、一応主人公達がピクニックに行くときにキューベルワーゲンに乗ってます。これは元はフォルクスワーゲンの軍用型の意味ですが、ここでは一般名詞的に使われているのでしょう。一緒にサイドカーも出てくるのがドイツっぽいですね。

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