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※なお、以下の内容は全てこじつけであり、実際にゲームのキャラ名が軍事ネタに由来しているというわけではありません。詳細説明については駄文置き場トップを参照してください。

 第三十二回(2005.9.7)
つよきすにみる帝國海軍



ネタ要目


タイトル:つよきす
発売日:05.8.26
メーカー:キャンディソフト
総プレイ時間:約16時間
傾向:強気っ娘攻略ADV
お気に入り:椰子なごみ、鉄乙女
評価:A-

 攻略キャラは全員、強気っ娘。 コンセプトは「ツンデレ」ということで発売前から話題となったゲーム。「規律」「孤高」「高飛車」「悪友(幼馴染)」など様々なタイプの強気キャラが登場。もっとも、中には「それは強気というんだろうか」的なキャラがいたり、「ツンデレと定義できるのは2、3人ではないかなあ」といった感があったりしますが、それでも世間一般のゲームにおける登場比率からいうと強気率は相当高いといえます。

 システムとかはオーソドックス。時間制限つき選択肢が一部に導入されたりしましたが、一部に留まってたのでそれほどのインパクトは無し。音楽。OPが姉しよに引き続き電波I'veで耳に残って最高。

 シナリオは序章、第一部「ツン」編、第二部「デレ」編からなります。明示的に区別されてるわけではないですけど。各編の内容は読んで字の如しなんで略。
 ということで、このゲームの本体は強気であるところの各キャラの個性にかかっているといえましょう。そしてこれに関しては、前作「姉しよ」シリーズで私を姉時空に引き摺り込んだキャンディソフト、しっかり要所を押さえた各種強気キャラを投入してきており、素晴らしいものになっているといえます。白猫参謀(旧・最神扇道)氏の釣り目な原画がまた。
 ただ、前述の通り「それは裏モード搭載というだけであって強気とは違うのでは」とか「それは(略)」みたいなのもいますけど、まあ全員純然と強気では話成立せんしなあ(苦笑)。なお、一部キャラにはバッドエンドがありますが、その強烈さも前作譲り。
 あと、第二部が「デレ」編という事でデレデレしているうちに終わる訳ですが、どうも終わり方が唐突というか時間的に物足りないというか。デレ編なんだからデレデレ以外に話の作りようが無いわけで、どうしても唐突に終わるのは仕方ないともいえますが…

 お気に入りは椰子なごみ。にゃごみ。なごみん。前半の態度の悪さがまた特筆ものなら、ひたすらに甘えきってくる後半部分がまた特筆ものな、まさにツンデレ。「これは同じキャラなんだろうか」と自問自答せざるにはいられないギャップが最高。次点で鉄乙女。鉄の規律のスパルタンお姉さん。ああ、こんなお姉さんに叱ってほし…いか?あ、あとカニもアホ可愛くてよいです。

 総合評価は上の下。テーマを絞り込んでの一点突破っぷりは、舞台となる町(の元ネタ)を地盤にする某国宰相と同じような単純明快清々しさを覚えます。某国宰相のほうは一週間後にどういう評価になってるかわかりませんが、こちらの方は強気一点突破で成功したといえるでしょう。
 あと、サブキャラ男性陣の声優が凄かった。…いやまあ、最近のエロゲとかではちょくちょく耳にする人たち、ではあるわけですが。にしてもなんだこの豪華さは…





 つよきすと帝國海軍

・防護巡洋艦対馬、海防艦対馬 対馬レオ 

 対馬レオ。主人公。普段は「テンションに流されない」をモットーに割と無気力っぽく生きているダメ人間ですが、一旦スイッチが入ると非常に熱血。どうでもいいけど公式キャラ紹介でサブキャラ扱いなのはまあ事の本質として、「両親が出張中という斬新な設定」と書ききってあるあたりが実に皮肉っぽくてステキ。

 防護巡洋艦対馬。日本初の国産防護巡洋艦「新高」型二番艦。当時の日本巡洋艦としては珍しく、主砲が15糎砲に統一されています。さらに、当時だけではなく日本の巡洋艦全体として珍しいことに誘爆防止のため魚雷発射管が全廃されていたりするのも特徴といえましょう。
「対馬」は呉工廠で最初に建造された大型軍艦として、1902年進水。風雲急を告げる日露関係を鑑みて突貫工事で建造され、開戦から約一週間後の04年2月14日竣工。その僅か三日後には第2艦隊所属に。黄海海戦では戦闘終了後、浦塩へ単独逃走中の巡洋艦「ノーウィック」(後日本軍が鹵獲、「鈴谷」)を防護巡洋艦「千歳」と共に撃破するという殊勲を挙げています。日露戦後は練習艦として活動、44年に標的艦として処分されました。

 二代は「択捉」型海防艦。初代が国名由来であるのに対し、こちらは島としての対馬由来ですね。43年に竣工、船団護衛任務に従事しながら生き残り、復員船として使用された後、賠償艦として中華民国に引渡し。「臨安」と改名し、敷設艇に改装されたりしながら63年まで台湾にて現役にありました。

・軽巡洋艦鬼怒 蟹沢きぬ

 蟹沢きぬ。カニ。主人公の幼馴染にして、滅多やたらと口が悪い…カニ?なんというか、アホな子ほど可愛い的な可愛さが溢れています。

 軽巡洋艦鬼怒。日本軽巡の実質的中核、5500噸級のうち「長良」型の一隻。「鬼怒」は1918年の八六艦隊計画で予算が認められた、同型五番艦に当たります。本型の特徴としては61糎魚雷発射管の装備、艦橋前に航空機滑走台の設置(後に撤去、カタパルト装備)などがあり一つ前の「球磨」型と一線を画しています。
「鬼怒」は、練習艦任務や日華事変での出動などを経て第4潜水戦隊旗艦として太平洋戦争開戦を迎え、第16戦隊に移った後は、他の姉妹達と共に東南アジア方面で活動、上陸支援や輸送任務といった裏方仕事をこなします。姉妹達は他の戦線に移動し、あるいは沈没して段々減っていきますが、「鬼怒」は一貫してこの戦域にとどまり、そのため主要海戦史にはまったく姿を現さない影の薄い艦になってしまっています。そうこうしているうちに戦局は悪化の一途を重ね、フィリピン戦。帝國海軍最後の一撃、捷一号作戦発動。聯合艦隊は残存戦力をかき集めてこの戦いに望みます…が、ここでも「鬼怒」は裏方任務。駆逐艦「浦波」などとともにレイテへの陸兵輸送任務を割り当てられました。…そして、この時期のこの方面での海上輸送任務が無事に済むわけもなく、パネイ島沖で米艦載機約50機の攻撃を受け、沈没。働いた場所も裏方なら、最期の時も「武蔵」沈没をはじめとする主力部隊、「扶桑」「山城」の西村艦隊、「瑞鶴」以下の囮艦隊の影に隠れ、日本の大型艦でも一二を争う地味さといえるかもしれません。
 個人的には、この趣味に入った今から十数年前、一生懸命貯めた小遣いでもWLシリーズの軽巡が一隻買えるか買えないか、程度だった時代、「なんか凄い強そうな字面だからこの艦にしよう」と思って模型を購入した時点から、結構思い入れのある艦ではあるのですが(苦笑)。

・駆逐艦橘(初代、二代) 橘平蔵

 橘平蔵。主人公達の通う学校の館長。端的にいうなれば、毛深い江田島平八。すなわち漢です。「彼が戦争に参加していれば、日本は勝っていた」とかのパロネタもありましたし(笑)。

 駆逐艦橘は君が望む永遠SFD、まじれす!、巫女舞で既出。頻出艦ですね。初代が第一次大戦時の「桜」型、二代が太平洋戦争末期の丁型駆逐艦。

・掃海母艦うらが(海上自衛隊) 浦賀真名

 浦賀真名。サブキャラ、褐色のアホの子。謎の関西弁使い。

 掃海母艦うらが。機雷敷設艦「そうや」代艦として建造された掃海母艦。従来の掃海母艦「はやせ」の2倍近い排水量ですが、技術の進歩により乗員定数はむしろ減少しています。後部のヘリ甲板、ステルス性に配慮した艦橋形状などが特徴。


 …で、舞台は松笠市。今は記念艦になっている戦艦「松笠」にちなんだ地名、その戦艦「松笠」の背景CGも多用されています。…ということで、モデルは横須賀市と戦艦「三笠」。横須賀市はいわずと知れた鎮守府の町。帝國海軍東の拠点でした。現在でも米軍基地とか自衛隊の基地があり、米軍基地内には姫の家があるらしいです。どうでもいいけど横須賀鎮守府略してヨコチンというのは誰が考えついたんでしょう。絶対悪意だ。
 あと、作中にちらほら出てくる海軍カレーも実在の横須賀(/呉/舞鶴/佐世保:要は旧鎮守府の各市)名物ですね。日本におけるカレーの発祥が海軍に由来するものである、ということは言わずもがな。

 戦艦「三笠」。多分、日本で「大和」「武蔵」の次に有名な戦艦(あるいは「武蔵」の前に来るかも知れず)。日露戦争当時の世界最強戦艦の一隻にして、東郷平八郎提督座乗の元黄海海戦、日本海海戦を戦った栄光の聯合艦隊旗艦。…ですが、戦勝凱旋式典時には佐世保港内において火薬庫の爆発(水兵の火遊びが原因)により爆沈、座礁しており、旗艦の座を「敷島」に譲っています。この時は2年がかりで復旧され、第一線に復帰しましたが、その後も1913年神戸港で前部火薬庫放火事件、21年シベリア出兵で作戦参加中座礁、23年関東大震災で岸壁に接触、浸水となんというか、1905年にこの艦は武運を使い果たしたのかなあ、という気がしてなりません。
 結局、ワシントン条約との兼ね合いも合って「三笠」はこのまま記念艦として保存されることになります。…が、今度は太平洋戦争敗戦後、もう一度大きな苦難が「三笠」に降りかかります。祖国の完敗の象徴に我慢ならない極東委員会ソ連代表の解体主張こそ、「日本人の感情を逆撫でする」としてアメリカ代表が退けたものの、殆どの構造物が撤去された三笠は一時、米兵用のダンスホール、砲塔が水族館といった見るも無残な姿にされ、荒廃してしまいます。結局、この状況を見るに見かねた声が内外で高まり、かつての敵将ニミッツやスプルーアンスの資金援助まで受けて(ここら辺が情けないところなのか武士の情けが身に沁みるところなのか)、「三笠」は再び戦艦としての(記念艦ですけど)威容を取り戻すことができ、現在に至っています。

 あと、横須賀市ということで島流しの地とされる烏賊島の元ネタは猿島。旧日本海軍の要塞があったというのも史実どおり。今でも煉瓦積みの要塞跡なんかが残されていますが、実際は私有地でもなんでもなく気軽に訪れられるスポットになっています。