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※なお、以下の内容は全てこじつけであり、実際にゲームのキャラ名が軍事ネタに由来しているというわけではありません。詳細説明については駄文置き場トップを参照してください。

 第十六回(2005.2.1)
宵待姫にみる帝國海軍



ネタ要目


タイトル:宵待姫
発売日:2004.11.26
メーカー:NEL
総プレイ時間:8時間
傾向:ADV
お気に入り:エル、結衣
評価:B+

 …た、たまにゃあ純然とエロいゲームをやってもいいじゃないかー!!
 …こほん。それはさておき、大正時代が舞台のADV。ひょんなことから自宅の地下で見つけた吸血姫エルが妹の体に乗り移ったため、昼は清楚な妹、夜は高貴な吸血姫と…とりあえず(検閲削除)する話。

 吸血鬼っていつの間にサキュバスな性質をデフォルト装備するようになったのかは最近の一部世間の文化における大いなる謎ですが(笑)、とりあえずそういうことで義妹と吸血姫とを選びながら…ひたすら(検閲削除)なゲームですね。あと、サブキャラでネコミミメイドだの巫女さんだの遊女だのが出てくるのもまあ、お約束の大正浪漫。

 というわけでストーリーとかに関してあまり深く何も語りますまい。シナリオ分岐も基本的にはエルに血を吸わせる(妹と検閲削除)か(検閲削除)するかで決まるようなもので、特に難しいこともなく。
 (検閲削除)シーンでの女性キャラの暴走っぷりというか台詞が人が変わったように卑語連発で、実にいい感じです。シチュエーション自体はそこまでバリエーションない気がしますが、台詞の破壊力が相当なものかと。個人的に好きな「呂律が回ってない」のが結衣でたくさん聞けて非常に結構なお手前で。

 あと、一応大正時代テイストはそれなりに漂ってたかなあ、ということでまあいいかな、と。若葉の看護婦衣装が時代を感じさせたとかそういう点だけで評価してる気もしますが。

 CGとか。やや幼め。だからこそエルの小悪魔っぷりが際立っていいですねえ、などと。うわ、割と最低だこの人。

 音楽。…というか音声?台詞がエロくてもう。消し音ほとんどはいってな(略)。

 萌えキャラ。エルと結衣のヒロイン二人が。前者のお姫さまっぷりと後者の(何かを勘違いした)妹っぷり。若葉は属性的にはかなり強力なのですが、いかんせん不遇ですからねえ…
 ああ、ただ「高貴な吸血姫と可憐で清楚な妹」の触れ込みなわけですが、上述のように「暴走モード」に入っている時間が長いため、高貴はまだ口調とかで判別できますが、「どこが清楚やねん」とかつっこんだような憶えは。…まあ、それはそれで結構なことなのですが。

 総合評価は中の上。あんまりこういう馬鹿なこと書きたくないのですがもう、ね?いやほら、その…万歳?えろえろ?卑語とか、尺の長さとか。いわゆる抜きゲーとしては高いレベルに位置するといえましょう。
 でもってやっぱり大正時代はいいよなあ、と。標準装備が袴で、洋服も時代がかっているのが、もう。ああ、モダンって素晴らしい。
 しかし、随分と壊れたレビューだなあ(苦笑)。





 宵待姫と帝國海軍

・巡洋艦和泉(二代)、和泉艦(初代) 和泉結衣、和泉時雄  

 和泉時雄。主人公。和泉結衣、その義理の妹。結衣は女学生装備が基本というのが実に素晴らしいです。ビバ大正時代。…エロいですし、ね…(最低)
 とりあえず、十三階での悪女イベントが素敵過ぎました。

 巡洋艦和泉。チリ海軍が建造した(英国製)、防護巡洋艦「エスメラルダ」を日本が購入したもの。この艦は、軽快で一応の防御力(防御甲板による間接防御)を備えた、いわゆる防護巡洋艦の最初のものといわれています。日本海軍が最初から注文していた「浪速」なんかも同じですが、「和泉」の方が竣工が二年早いです。
 日本海軍の購入は日清戦争勃発直後でしたが、日本についたときには既に黄海海戦も終わっており、たいした活躍ができませんでした。この時点で艦齢10年、異様に艦船の進化の早かったこの時期では結構「あちゃー」な買い物と思われたかもしれません。
 が、日露戦争。第一線級とは言いがたい「和泉」は、第三艦隊に所属して後方警備なんかに従事していました。そんな中、ロシアバルチック艦隊が日本に迫ります。どこから来るかわからない敵艦隊を探すのに主力艦を分散させるわけにはいかないため、索敵は「和泉」ら旧式艦や「信濃丸」のような仮装巡洋艦の任務とされました。そして、「信濃丸」から「敵艦隊ミユ」の報が発せられます。たまたま近くにいた「和泉」がこれを受信、以降もともと商船の「信濃丸」と交代してバルチック艦隊に張り付き、射撃を受けながらも触接を続け情報を主力部隊に送信、日本海海戦勝利の立役者となりました。

 ちなみに、艦名「和泉」は元の名前「エスメラルダ」に音が似ているからつけられたとのこと。洒落っ気が効いてるといえばそのとおりですが、微妙に苦しいような気も。帝國海軍はこの種のもじりが好きなのか、他にも砲艦「舞子」(元ポルトガル砲艦「マカオ」などの例もあります。というか、日露戦争時の敵艦の覚え方がそもそも語呂合わせですし。「国親爺座ろう(クニャージ・スワロフ)」とか「油布巾(アプラクシン)」とか「ゴミ取り権助(ドミトリー・ドンスコイ)」とか。…ヘンな軍隊…

 なお、初代は維新時に土佐藩から新政府が購入した「若紫」を「和泉艦」と命名したもの。…ですがなにぶん情報が少なくて書くことが(汗)。1868年に購入されて1869年には久留米藩に移管されてますし。


・駆逐艦若葉(初代、二代) 氷上若葉  

 氷上若葉。巫女さんにして榎田医院でバイトする主人公の幼なじみ…巫女みこナ(略)。属性的にはこれでもかとばかりのものを持っているのですが、残念ながら出番が今ひとつ…しかもことごとく不遇…

 駆逐艦若葉は姉、ちゃんとしようよ!2で既出。二代はキスカ撤収作戦に参加。


 作中、加藤さんの具合が云々の話が出ていますが、これは首相の加藤高明。いわゆる護憲三派内閣の首相で普通選挙法を交付する反面、治安維持法を交付したことで功罪相半ばみたいな評価をされる人物です。1926年、首相在職中に病死。ということはこのお話は1926年前後の話ということになりますね。
 …同じ日の会話で「シベリア撤兵のために〜」なんていう話が出てきますがこれは1922年。加藤高明は首相になる前です。で、ゲームの最後の大地震は関東大震災に比定されると思われますが、これは1923年。
 …実は、この近辺で加藤首相はもう一人いて、こちらがシベリア撤兵を決断して関東大震災直前に病死した海軍大将、加藤友三郎。なかなかいい線行ってますがツメが甘い、といった感じですね。というか、日本史選択者が一度は嵌る罠に陥っている感も(苦笑)この二人、就任時期は近いわ辞職理由(というか死因)が同じだわでややこしいんですよね…
 海軍軍人としての加藤友三郎は日清戦争で「吉野」砲術長、日露戦争で連合艦隊参謀長。その後は海軍次官、呉鎮守府司令長官、連合艦隊司令長官、そして数度にわたって海軍大臣を歴任します。そして、原内閣時代にワシントン海軍軍縮条約を締結。これは目下整備中であった八八艦隊計画を中止するという、相当な決断でした。
 1922年首相に就任してシベリア撤兵を発表。しかし、就任わずか一年で病死したのは作中のとおり。海軍の軍縮派の大物であり、この時期に亡くなったことが非常に惜しまれます。


 なお、これは演出上ですが実際の関東大震災は午前11時58分。昼飯時であったために被害が拡大したというのは有名な話です。
 東京湾に造船所の集中していた帝國海軍も結構な打撃を受け、横須賀にて空母に改造中の巡洋戦艦「天城」大破(後に放棄)、横浜で建造中の軽巡「那珂」倒壊(修理不能とされ放棄、後に「川内」の図面を使って再起工)といった被害のほかに各地の工場設備が大打撃を受けています。