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ばっくとぅとっぷ


チャールストン 空母ヨークタウンその1 9月7日(火)


 ということで、空母ヨークタウンの見学。言うまでもないことですが同名の古い方の艦、CV-5はミッドウェーにおいて飛龍&伊168が報いた一矢のターゲットになってはるか太平洋の海の底なので、ここにあるのはCV-10、エセックス級のヨークタウンです。沖縄戦や日本本土空襲に参加した他、ヴェトナム戦争参戦、そして映画「トラ・トラ・トラ」で赤城役とエンタープライズ役というなんかもう両極端な二役を演じたとか。なお、エセックス級は既にサンフランシスコのホーネットニューヨークのイントレピッドについて訪問記を書いていて重複する箇所多数になるかと思われますが、そこはそれお互いの微細な差異を参考にするとかそういう方向でご活用くだされればありがたいかと思います。 …正直覚えてないしな、何を書いて何を書いてないかとか…

 場所は正確にはチャールストンの街から川を渡った反対側、マウントプレザント市。その岬の先端部分がパトリオット・ポイントという大きい公園というかレクリエーションエリア的な感じ(ゴルフ場があったり野球場があったり)になっています。とりあえず私は今回空母だけ見れたらいいかと割り切っていたので街の観光は捨て、パトリオット・ポイントに程近い宿を選んで歩いて空母に向かいましたが、どうやらダウンタウンの方からも水上タクシーが出ているようですね。季節によるスケジュールの問題(二日後、ウィルミントンで悲しい目に遭うことになる)はありますが、街の方に宿をとったほうがよさそうかなあ、というかマウントプレザント側は典型的なアメリカの住宅街なのでさっぱり何もありません(笑)。チャールストン自体もそれなりに見所はあるようですし。

 ともあれ、朝9時の開場時にはたどり着くように、8時半ごろ散歩がてらに移動開始。



 最初に目に飛び込んできたのは「コヨーテ生息注意」の看板。さすがに今まで訪れた地域では見なかった看板ですね。ああ、南部に来たんだなあ。でもって南部に来たと実感するもうひとつの要素、 …陽射し、きつい……

 気温自体はせいぜい32度前後、ここしばらくの本国の全国一斉体温超え祭りからすれば温いものですし、湿度もそんなにないので日陰に入ればなんとか凌げるのですが、直射日光を遮るものがないとなかなかキます。おかげで汗だくかつ総火演で焼けて剥けてひどいことになりつつあった腕と顔(だけ、というのがまた格好悪い)がさらにこんがり手間暇かけた二度焼き状態に。あずにゃんなら焦げてもなんの問題もないけど俺ではなあ。



 などとしょーもないことを考えているうちに最初に見えてくる施設、大地に潜る潜水艦(なにかおかしい)… のように見える、冷戦期潜水艦のメモリアル。 …いつの間にか冷戦期の艦やその活動についても、こういう物が建つ時代になったんですねえ。時の流れるのは早い…(いや君小1かなんかの時にもうソ連崩壊したから冷戦とかそんな知らんやろ)



 実物大のコンクリート製船体の上にセイルが乗っていますが、さすがにこれはレプリカ。ベンジャミン・フランクリン艦隊弾道ミサイル潜水艦がモデルらしいです。



 さらに歩くとゲートガードと化したボフォース40o4連装機銃(ある意味、いざとなったらリアルにゲートをガードできそうな気がしないでもない)が見えてきて、さらに河口の方を見ると…



 いました、ヨークタウン。前に見える湿地帯があるからなのかあるいは逆に長めの桟橋の影響で水流が止まって土砂が堆積して湿地になったのか、岸からは少し離れてますね。おかげで全体像が撮りやすかった反面、ちょっとインパクトは足りない、かも。とりあえず、まだ開館まで15分ほどあるので駐車場などに転がってる展示物でも眺めましょう。



 いかにもな大砲が何門も河口の方(すなわちヨークタウン)に向けて放列を敷いてますが、これはどっから持ってきたんでしょう。あとで行くことになるサムター要塞もあるから南北戦争関係?



 駐車場に転がってたミサイル的なもの。



 カッター、ですがMerchant MarineArmed Guard……義勇商船隊と商船乗込の自衛火器取扱部隊、でいいのかなあ? などのメモリアル的なものなのでしょうか。下の部分の象徴的な文言については、まあいきなり忘れたり水に流されてもそれはそれで不気味ですしなあと口を濁すことにしておきます。




 タロスとか魚雷とか機銃とか。



 お供として展示されている駆逐艦ラフェイと潜水艦クラマゴアの模型…… なのですが、ラフェイの方は修理なのか撤去なのかいませんでした。そのせいでもないでしょうけどこの模型も主砲折れとる…



 振り返って、チャールストンのダウンタウン方面へ向かう橋。それなりに有名というか、なんかの部門で第一位な斜張橋のようです。 …まあ、どこの橋も大概そういうなにがしかの記録のホルダーなような気もしますが。 



 そうこうしているうちに開艦時間になったので突入。



 こっちはちゃんといたクラマゴア。でも後回し。



 入り口はエレベーターから、博物館空母の例にもれずエントランスは格納庫甲板。いやまあ広いしこの通り入りやすいから当然なんですけど。入ってすぐのところにパンフレット類が置いてありますが、少なくとも1種類の簡易案内というかご挨拶には日本語版がありました。例によってちょっと、いやかなり怪しい直訳調でしたが、そこはそれ味、ですよね。



 中に入る前に艦橋とか高角砲を舷側から。



 格納庫甲板。大戦機などを展示。ホーネットやイントレピッドでは意外と少なかった大戦機を結構揃えてくれているのは嬉しいところです。



 ……かといってB-25 ミッチェルを軽食コーナーの上に飛ばすのはどうかと思いますが。しかし、このカフェの横にヨークタウン自身とはなんの関係もないドーリットルの東京空襲を解説したパネルが展示してあるあたり、やはりアメリカ海軍的にはあの作戦は一大壮挙として認識されてるんですね。



 結構唐突に飛んでるQH-50A DASH。あれ? DASHって無人ヘリだったような、と思ったら本機はDASHの「relative」であると解説板にはありました。随分便利な単語のような気がしますがDASHの原型であるXRON、もしくはその派生型か何かでしょうか。私ごときには詳細まではよくわかりませんが、乗ってるマネキン氏もよくわかってないのか首をかしげているようです。


さて、ではまともな(と言ったらヘリに失礼か)海軍機。まずはF9F クーガー。コクピットに座れるので大人気でした(大人気すぎて自分が座るのは面倒くさくなるくらい)。ここまで大胆に翼を折りたたむジェット機かつ後退翼機というのも、最近の機体を見てるとなんか新鮮。この機体は練習機型のF9F-8T、岩国にいたこともあるとか。




 レシプロ最強攻撃機にして朝鮮・ヴェトナムでも戦った古強者、AD-4N スカイレイダー。でかい。そして20o機銃がいかにも凶悪。



「ほんと味方でよかったよ。同じ20oでも撃ちあったらこっちがやられそうだしね」と語るリチャード氏。



 おなじみF6F-5 ヘルキャット。実機を近くで見ると「あれ? 意外とスマートに見える?」と思うものの写真で改めて見るとやっぱ微妙という、割と謎な機体。



 1.1インチ対空砲。「ボフォース40oの方が有用だったよ」と解説板に書かれてたり。 …カワイソス。



 着艦フック。フック、という語感からもう少し鈎的な形のものを想像していたのですが、よりマイルドな感じですね。いやまあフック船長の手の先みたいな奴だとロープなんか器用に引っ掛けられそうにないので当たり前なんですけど。



 グッドイヤー製なのでFG-1D コルセア。逆ガル翼に思いっきり後ろに寄った操縦席の組み合わせは格好いい。 …が、前方視界的にはやっぱりなにかおかしいような(笑)。



 コルセアは普通にレシプロ機で時速700q出すとか出さないとかのレベルの飛行機(などとサラッと言ってのけると太平洋の反対側に生息していた戦闘機たちの泣き声が聞こえてくる気がしますが)ですが、どうもこの機の乗り手はそんなコルセアを駆ってソニックブームを出すことができたようです。

 …そこ、米軍人は米軍人でもあの箒頭は空軍で少佐だろ、とかそういうことは言わない。




 TBM-3E アベンジャー。主翼のでかさ、というかやっぱり全体的にでかいですね。かの英国のエコバッグ、じゃなかったストリングバッグことソードフィッシュも複葉のくせに意外とでかいですし、攻撃機というのはやはり戦闘機と同列の基準で語るわけにはいかないものなのでしょう。なお、抱えてるのはMk.13魚雷。




 F4F-3A ワイルドキャット。今まで見たのが2000馬力級だったり攻撃機だったりすることもありますが、それでもイメージより実際はかなり小さいですね。特に全長。

 ……背は低いのに胴回りはもっと発育の良い連中並に太いとか、ある意味最悪のパターンなような気もしますが… なんか太短すぎて安定悪そうにも思えるなあ…

 あと車輪のメカニズムはやっぱりなんというか、豪快。




 SBD-5 ドーントレス、といえば穴あきブレーキ。しかし、こいつに限ったことではないですが吹きっ晒しの後方機銃座とか乗るのはやだよなあ。そんな軟弱なこと言ってたらガーデルマン氏にキレられそうですが。



 宇宙船。マーキュリー・アトラス6号(コードネーム:フレンドシップ7)とアポロ8号。アポロの方の汚れ具合からすると実物っぽいですが、レプリカ。例によってこの艦が回収ミッションに参加した縁での展示のようです。イントレピッドでもホーネットでも同じような感じで宇宙船展示がちょこっとありましたが、それだけ当時の宇宙開発競争が国家の威信をかけ海軍の総力を挙げ支援したものだったのか、適度に二線級化したエセックス級が支援任務に最適だったから多数投入されたのか、それともただ単に予算とか名目の都合でそういう任務に参加した実績のある艦が優先して博物館にされたのかはたまた単なる偶然か、そこら辺はよくわかりません。

 では各設備を見て回りましょう。なお、艦内の詳細な地図はありませんでしたが順路は割と丁寧。まあ迷うことはないでしょう。



 CPO(Chief Petty Officer)、すなわち下士官の…曹長? の食堂と1944年3月20日時点における週間献立。毎ディナー全てパイが付いてるあたりが面白いですね。しかも種類が全部違うという。



 船員、というかS-2E トラッカーを運用していたVS-25スコードロン28人の居室。どの時点での話かはわかりませんがそこまで明示するのも珍しいような。



 唐突にディーゼルエンジンと蒸気ターボ発電機のカットモデルが展示されていますが、どうやらチャールストン海軍工廠が閉鎖されたときに当地で使っていたものを持ってきたみたいです。ディーゼルの方は緊急用やメンテナンス用、蒸気ターボ発電機の方は演習用に使われていたもので、ヨークタウンにも同じものが載ってるとか。



 トイレ、の中までは残念ながら見えず。



 宗教部屋。なんだか随分ガランとしていますが、さすがに本来は椅子くらいはある… んじゃないかなあ。



 魚雷調整室と魚雷用エレベーター、その上に乗るMk.44短魚雷。



 乗員の居住スペース(仕様はトラッカーのクルーのとこと変わらなかったので略)にあった机。描いてあるのは単なるチェス盤?



 おいおいこんなとこに爆弾転がしといたら危ないがな、と思ったら近くに爆弾用エレベーターがあったのでした。



 洗い場。真ん中の巨大な機械が何をするものかはよくわかりませんが、食洗機なんでしょうか。



 MAA、Master at Arms、つまり艦内の警察的な人達の事務所。




 歯医者部屋。それ自体はどこの艦でも公開していますが、なぜかここの展示は妙に気合入ってました。写真山盛り、マネキンはダンディ(それはあんまり関係ない)、大量の歯型模型も置いてあったり。なにかここまで大きく扱われるだけの功績があったりするのでしょうか。艦長以下乗員のほとんどが虫歯で戦闘不能になったのを当時の歯科医が獅子奮迅の努力で治療し、艦を救ったとか。



 厨房。



 工作室と靴の修繕室。




 ベーカリー。なにやらチョコチップクッキーのレシピも書いてありますが、10000個分なのでこのままご家庭で再現するのは難しそう。




 機関室。毎度ながら、この雰囲気には圧倒されます。私の写真の腕では伝えきれないのが残念ですが、それ自体メカと鉄の塊である軍艦の中でも最も剥き出しに機械の迫力が迫ってくる場所の一つ。

 ではここで一旦区切り。次回は艦橋、飛行甲板と船体内の残り半分。

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